本稿は前回の「スターウォーズから艦これまで!コスプレ結婚式市場(1)」の続編である。

二次会的余興を超えた、本格結婚式場でのコスプレ結婚式

コスプレ結婚式のなかでいちばんお手軽なのは「フォトウェディング」である。結婚式や二次会などは通常の服装で行い、カップルふたりだけのコスプレで別バージョンの結婚記念写真を撮影するというものだ。その内容も、スタジオで撮影して終わるものから、ロケーションフォトの形式で戸外で撮影するもの、イベント規模で撮影するものまで多様な種類が存在する。

地域のまちおこしイベントと連携するものもある。埼玉県川越市で開催されている「コスプレフェスタ」では、本物の結婚式場「アルカーサル迎賓館川越」内にあるチャペルでコスプレ撮影が可能なのだ。チャペルにある16枚のステンドグラスは110年前にイギリスで作られたという由緒正しきアンティークである。
2016年9月にはプロモーション撮影を兼ねた「コスプレ結婚式」が開催されており、新郎・新婦役をはじめ、参列者たち全員が「コスプレフェスタ」に参加したコスプレイヤーとカメラマンであった。本物の神父による宣誓の儀式や誓いのキス、ハープオルガンの演奏や聖歌隊の歌唱など、入場から退場まですべてが本物の結婚式と同様に行われた。
同チャペルでは本物の「コスプレ結婚式」の開催も可能ということだ。「コスプレフェスタ」の期間中は、同結婚式場周囲にある飲食店やスーパーマーケットなどを、コスプレ衣装のままで利用することもできるということだ。

 

コスプレ結婚式と親和性の高い作品

また、偶然なのか意図したものなのか、コスプレのネタ元にも、いかにも「コスプレ結婚式)してください」というような設定も存在する。一例を挙げると、大人気ゲームの「艦隊これくしょん-艦これ-」の中には「ケッコンカッコカリ」と呼ばれるシステムが存在する。レベルが99に達した艦娘にケッコンカッコカリ(アイテム「書類一式&指輪」をクリックする)を行うと、ケッコンカッコカリ専用の艦娘ボイスとBGM、ムービーが流れて艦娘のレベルの上限が開放され、ゲームのトップ画面で桜が舞うなどの演出が成される。ゲーム内容も結婚がコンテンツのひとつになっており、実際のコスプレ結婚式との相性も十分である。「艦これ」は女性プレイヤーも一定数存在している(筆者の嫁も夜毎「艦これ」でスマホを発熱させている…)。コミケ会場などで結婚式や結婚シチュエーションのコスプレイヤーも存在しており、本当の「艦これ」結婚式を挙げるカップルの出現も当然なのである。
結婚式のシチュエーションを含んだゲームやアニメ、ライトノベルなどのコンテンツは既に多数あり、衣装やロケーションなどコスプレ結婚式に誘導するようなそれらのコンテンツが、ブライダル業界との協業によってこれから世に出てくるかもしれない。

 

婚活時からオタクなら、結婚式はコスプレで!

最近では、オタク婚活やオタク街コンのような専門のイベントも増えてきている。

また、通常の婚活パーティサイトでも、検索メニューに「オタク婚活」がある。

出会いの時点でオタク同士であれば、そのままコスプレ結婚式まで進んでいくことは特異なことではない。規模が縮小傾向にあるブライダル業界でも、このような時流に乗って、コスプレ結婚式や式のイベントでアニメやゲーム中の演出を行うなどのプランを用意する事業者も増えていくだろう。