ゲーム類(アナログゲーム)市場の定義

一般のボードゲーム、カードゲーム、トレーディング・シミュレーションゲーム、その他関連ゲームを指す。電池を用いるゲームは同市場には含めず電子玩具市場に含むこととする。また、ジグゾーパズルとキャラクター系のトレーディングカードゲームは除く(キャラクター系のトレーディングカードゲームは男児キャラクター玩具に包含する)。

 

ゲーム類(アナログゲーム)市場の動向

2015年度のゲーム類(アナログゲーム)市場は矢野経済研究所推計で前年比8.7%増の125億円となった。2011年の震災後の「イエナカ」ブームによる市場拡大の反動によって、2013年14年と縮小が続いたが、2014年の後半ごろから、消費増税に伴う節約志向から再びイエナカに回帰する傾向が見られ、特に歴史のある「モノポリー」「人生ゲーム」(タカラトミー)、などに人気が戻った。特に「野球盤(3Dエース)」(エポック社)が、高い人気となって市場が拡大したとされる。

ほぼトランプなどのカード専業のエンゼルプレイングカードや、任天堂の「その他(トランプ・かるた他)」の部門売上も好調となっていて、トランプ類にも人気が出た模様である。

ゲームに関しても、一部で人気が高まっており、日本で年に3回開催されている“非電源”ゲームの祭典「ゲームマーケット」は順調に来場者数が増え続けていて、公式数字ではないものの2016春は約11,000名と初めて1万人越えを果たし、今回も過去最高となった。会場には約530のブースが出展。600点を超す自作ゲームが販売されて、数百本を売り上げるブースもあったとされる。

毎年ニュースとなるボードゲームカフェの開店についても、2016年12月金沢市の中心部・竪町商店街に、ゲームカフェ「ゲームっち」がオープンしたことなどが話題になっている。

何人かが集合して行うものであるため、家族などで行う場合を除くと、“カフェ”などで行われる場合も多いが、SNSを利用して同好の士が誰かの家に集まるというケースも増加しているとされる。半面で、スマホアプリで行うボードゲームが増加しており、集合型との競合が始まっている。顔を合わせて、表情を読みながらゲームするのがだいご味という人と、手軽さを重視する人に分かれてくることになると考えられるが、ボードゲームの静かなブームは続いていくと予想される。

当該市場の商品は、家の中(や比較的安価なカフェなど)で複数の人で遊ぶという特性があることから、景気が悪いこと(=レジャーを控えて家で遊ぶ)、行楽自粛ムード(=震災等で外で遊ぶ雰囲気ではない)等の、一般の産業にとってはネガティブな要素が、プラスに働くという傾向がある。実際に、「東日本大震災」(2011年)が発生した年は、アナログゲームの需要が増える傾向が示された。2015年度は消費増税の影響が消えず、消費の低迷が続いた。また、海外でのテロも多く海外旅行者数(出国者数)も、3年連続の減少となっており、国内・イエナカ需要が拡大したと考えられる。
2016年に関しては、依然としてイエナカ傾向は継続している模様であるが、高い話題性のある商品が少なく、2015年の伸びが大きかったことから反動減が予想される。

 

 

ゲーム類(アナログゲーム)市場の販売チャネル動向

玩具専門チェーン店:

アナログゲームの流通チャネルの40%近くを占めると推定され、トイザらス、キデイランド等が中心的なプレイヤーとして挙げられる。郊外の売り場面積の大きな店舗が多いため陳列に場所を取るボードゲームや、商品の種類が膨大なカードゲームなどには、優位性が高く、流通チャネル全体において大きな割合を占めていると推察される。しかしながら、近年はeコマースの台頭によって徐々にウェイトを落としている。

 

家電量販店:

近年は、玩具を取り扱う家電量販店が増えていることもあり、家族で来店するケースが増えていると見られる。そのため、家族で遊ぶことが想定されるアナログゲームが一定量取り扱われている。玩具に関しては、大型家電を購入して溜まったポイントを利用して購入するケースも多いとされ、玩具に関しては特異なチャネルになっている。流通チャネル比率は18%程度と推定された。

 

玩具専門店:

玩具専門店(チェーン店を除く)そのものが年々減少しているため、ウェイトは下がっている。しかしながら、老舗の専門店を中心に、アナログ玩具を重視する店舗も少なくないこと等から、流通チャネル比率は10%前後を保っていると推定される。

 

GMS:

ファミリー層の来店が多いこともあり、ついで買いを含めて、親が子供と一緒に遊ぶために購入することが想定される。ボードゲーム等は複数人で遊ぶものが多く、客層と商品のメインターゲットがマッチしていることから、流通チャネル比率は他の玩具よりも高く10%近くと推定される。

 

eコマース:

実際に商品を目にしてから購入する層が比較的多いため、他の商品に比べるとウェイトは低いが、特に有名なゲームなどは、価格が安く出かける必要のない、eコマースで行うというユーザーも少なくないと考えられる。また、あらゆる商品についてeコマースでの流通が増加しており、ウェイトを高めていることは間違いない。流通チャネル比率は10%強と推定された。有力事業者としては、アマゾンジャパンや楽天等が挙げられる。

 

百貨店:

百貨店の玩具コーナー自体が縮小しているため、小型パズル等の商材がメインと見られる。代表的な事業者としては、三越、伊勢丹、西武、そごう、髙島屋等が挙げられる。流通チャネル比率は3%程度と推定される。

 

その他:

上記以外では、雑貨店や書店、文具等で小型パズルやカードゲーム、ボードゲーム、かるた等が取り扱われている。100円ショップ、コンビニエンスストアでは、トランプ、ポータブルなボードゲームの取扱いが多い。また、アマゾンを含めたホームセンターなどでも、大型店舗に限れば扱っている店がかなり存在している。雑貨店では東急ハンズやロフト、書店では紀伊国屋書店や丸善等の大型書店が挙げられる。

 

本稿の詳細データについては、下記調査レポートよりご入手いただけます。
2017年版 玩具産業白書