季節・雑玩具市場の定義

花火、サマートイ、季節人形、その他小物玩具等を指す。アパレル、スポーツ関連用品、キックボードは含んでいない。

 

季節・雑玩具市場の動向

当該市場を構成する主な商品は、季節人形、花火、水鉄砲、水風船、その他夏の屋外遊具(サマートイ)、スポーツトイ、他には、正月、ハロウィン、クリスマス向けのパーティー関連グッズ・トイで構成される。
本市場に大きな影響を与えるのは、天候(特に夏場)の状況、および祭りを楽しめる風潮(自粛ムードを広める大災害がないこと)、景気(パーティー開催の動機が増える)等、である。

2015年度に関しては、春と秋が好天に恵まれたことによってスポーツ玩具は良かったものの、ピーク時にあたるお盆前後に雨の日が多かったために、花火などは若干低調となった。

特に花火に関しては、地域によって多少の差はあるものの、取扱いに消極的になっている小売店が多くなり、都心部では花火で遊べる場所が少ないこと、親が子供に花火をそもそもさせない、という家庭も増えている模様でトレンドとして減少傾向が継続している。2013年にはオンダの手持ち花火等の家庭で手軽に楽しむことができる花火が堅調、マルカは「らくらく点火」シリーズを新規投入してこれも好調、ドラゴン花火の2倍サイズの「ビッグドラゴン」など、新商品が投入されて、それぞれ一定の人気が出るものの、2014年は天候不順により縮小、2015年も今一歩盛り上がらなかったとされる。

「ハロウィン」関連商品は、市場規模も年々着実に拡大し、一般社団法人・日本記念日協会の推計では、今年の市場規模は前年比10%増の約1,345億円に達したとされる。2016年度も渋谷駅周辺や川崎など、非常に多くの仮装した人たちが登場。特に渋谷では、DJポリスが登場するほどの人波となり、これを目指して来日する外国人もいるほどの名物になっている。レジャー施設でも各種イベントを実施しており、仮装用グッズ、ハロウィン用各種装飾品は、拡大の幅が増加しているとみられる。(但し、本稿ではハロウィンの最大の商品であるウェアを含んでいないため、影響は一定レベルで止まっている)

3月や5月の節句関連の商材は家屋の矮小化、少子化なども影響して節句の習慣が廃れつつあるため低調なトレンドが続いている。
2015年度の季節・雑玩具の市場は、前年比1.8%減の272億円と推計された。お盆前後の多雨などが影響した。2016年度に関しても、東日本の夏は短ったが比較的晴天に恵まれたが、西日本では雨が多く、さらに、九州での地震などでごく一部であるが自粛ムードも生まれていたことで、全般的に厳しい結果が予想される。

 

 

季節・雑玩具市場の販売チャネル動向

玩具専門チェーン店:

eコマースの台頭や少子化の影響などで環境的には厳しくなっているが、玩具チェーンの大きな売上時期であるクリスマスを初めとして、夏商戦、ハロウィン、3月、5月の節句関連の商材の販促には相当注力しており、季節玩具の販売チャネルとして大きな役割を果たしている。季節玩具の流通チャネルの30%程度を占めると推定される。トイザらス、キデイランドや、地方やロードサイドを中心に展開するチェーン店等が中心的なプレイヤーとして挙げられる。

 

GMS:

水鉄砲や浮き輪などは水着のついでに購入されることなどもあり、親子で来店する顧客と、特に低価格の玩具の客層がマッチしているため、他の玩具に比べるとウェイトが高いと考えられる。また地方都市などでは、大手の玩具専門店などが存在しないエリアも多く、こうした場所では季節・雑玩具の中心的な販売場所にもなっている。
幼児を楽しませる小型の花火などは、主な販売先の1つにもなっている。ただし、eコマースの台頭により僅かながらシェアを落としていると考えられる。
流通チャネル比率は20%弱と推定される。

 

eコマース:

あらゆる分野で売上を伸ばしているチャネルで、手軽さや割引率の高さ、商品ラインナップの豊富さから好む人が多い。特にハロウィンなどに関しては、商品ラインナップが多いことで、個性を演出するという点で優れている。一方で、季節玩具(特に単価の低い商品)は買い物のついでに購入されることが多く、また、(低単価の商品では)送料の負担も大きく感じられることから、他の商材に比べるとeコマースの割合は低いと考えられる。
流通チャネル比率は20%弱程度と推定された。

 

玩具専門店:

玩具専門店(チェーン店を除く)自体が減少傾向にあり、その意味では縮小しているチャネルである。一方で、低単価の小物玩具や季節玩具の取り扱いは比較的多いと見られ、依然として有力な流通チャネルのひとつであると考えられる。流通チャネル比率は10%弱と推定される。

 

家電量販店:

近年、大型の家電店では、玩具を取り扱う店が増えており、家電や他の玩具を購入するついでに、季節玩具や小物玩具を購入するケースも見受けられるが、家電量販店の取り扱いは売れ筋のキャラクター商品等が中心となっていることもあり、流通チャネル比率は10%弱に留まると推定される。

 

雑貨店:

ロフト、東急ハンズ、ヴィレッジヴァンガード等の雑貨店は、比較的季節商材の取り扱いが充実している。特にハロウィン、クリスマス時期の各種パーティー用トイ等の取扱いは多い。流通チャネル比率は5%程度と推定される。

 

その他:

上記以外では、百貨店、コンビニエンスストア、100円ショップ、行楽地の売店、駅売店、外食チェーン、「ドン・キホーテ」を筆頭とするホームセンター等が挙げられ、10%以上がこのルートになっていると推定される。水物玩具については100円ショップ、花火についてはコンビニエンスストアの取扱いが比較的多いが、昨今、コンビニエンスストアの花火の流通量は減少傾向で推移している。

 

 

本稿の詳細データについては、下記調査レポートよりご入手いただけます。
2017年版 玩具産業白書