トイラジコン市場の定義

男児向け、目安として価格1万円以下(中心価格帯2,000~5,000円)の比較的安価なラジコンとする。厳密には、赤外線など電波以外のものを用いたものはラジコン(ラジオ・コントロール)とは呼ばないが、本調査ではそれらも含めて「トイラジコン」に分類している。

 

トイラジコン市場の動向

トイラジコン市場は、2000年代半ばのトイラジコンブームによって2007年度にピークを迎えたが、その後ブームが落ち着き、リーマンショックによる消費低迷が重なったことに加え、主力事業者であった㈱タイヨーが事業を停止(2010年1月)するといった状況もあり、縮小傾向となっていた。しかし、2012年ごろからフライトトイが手頃な価格で購入でき、手軽に操作して遊べるアイテムとして人気が高まり、市場が活性化されている。加えて、2012年度には㈱ジョーゼンインターナショナルが新規参入したこともあり、再び市場規模が拡大傾向に転じている。
主要プレーヤーは、入門レベルから上級レベルまでのRCカーやRCフライトトイなど幅広い商品ラインナップを展開している㈱シー・シー・ピーがトップシェアとなっており、次いでキャラクターを製品化したRC商品を多く展開している㈱タカラトミー、2010年7月から京商エッグブランドで乗り物系RCからユニーク雑貨系アイテムまで様々な商品を展開している㈱京商(2016年4月からはニッコー・キョウショウエッグ)、加えて上述した㈱ジョーゼンインターナショナルが挙げられ、これら4社で市場全体の9割以上を占める。その他の参入事業者は、「ラジコン®」を商標として保有し、「ラジコン®潜水艦」等を販売する㈱増田屋コーポレーション、専用アプリを使用し「iPhone」「iPod touch」でコントロールできる「アプリズムシリーズ アプコプター」などを展開する㈱ウィズ、プライベートブランドの無線操縦機を販売する日本トイザらス㈱、本格的なホビーラジコンを中心であるがトイラジコンも展開する㈱童友社などがある。
近年、トイラジコンは技術や性能が進化し「RCカー」と、ヘリコプターやドローンなどの「RCフライトトイ」が2大トレンドとなり人気を集めている。手頃な価格で購入できる上、商品ラインナップが多岐に渡っており、消費者の購入意欲を掻き立てている。また、親子だけでなく祖父母や孫など3世代への広がりを見せており、世代間のコミュニケーションツールとしても支持されていることが市場を盛り上げている要因と言える。
2014年度にはRCフライトトイで、ワンボタンで操作可能な初心者でも簡単に遊べるタイプや、カメラ機能が搭載されているタイプなどが投入され、RCカーでは水陸両用仕様で汚れを気にせず遊べる防水防塵仕様のタイプや、走行時間やスピード走行のスペックが高いタイプが人気となったが、2015年度は、これらの機能性を追及した遊びの幅を広げる商品の人気が継続したことに加え、「ドローン」の話題性の高まりによりドローン関連のラインナップ拡充および新規投入などの動きが見られた。しかしドローンなどのRCフライトトイについては航空法改正の影響で店頭陳列が絞られたこともあり後半失速した。一方でRCカーの需要が引き続き旺盛であった事から、市場全体では拡大した。
2016年度に入ってRCフライトトイの動きが戻りつつあり、下期の動き次第ではあるが前期比プラスも視野に入ってきている。RCカーは高性能化が進みつつあり、遊びの幅も広がっている事から、引き続き活況で推移する見通しである。


トイラジコン市場の販売チャネル動向

玩具専門チェーン店:

「トイザらス」をはじめとする玩具専門チェーン店が最大の流通チャネルとみられ、流通チャネル構成比は30%~40%と推定される。日本トイザらス㈱は、プライベートブランドでトイラジコンを販売しているため自社競合しているとも言えるが、トイラジコンに充てられる売場フェイスは他のチャネルよりも広いことから、ナショナルブランドも一定量の販売数が見込める。

 

家電量販店:

家電量販店は、ファミリー層の集客を強化していることから、トイラジコンのような親子で楽しめる商材の需要は大きく、全体の構成比は2割程度と推定される。主に、ヨドバシカメラ、ビックカメラ、エディオン、上新電機などでトイラジコンの扱いが多い。

 

eコマース:

アマゾン・ジャパンや楽天といったeコマース大手も多くの玩具を取り扱っている。インターネット販売の需要の高まりによって、流通チャネル構成比も2割程度にまで伸張している。

 

GMS:

ファミリー層が多く訪れることから、親子で楽しめるトイラジコンを扱う店舗が多い。流通チャネル構成比は13%程度と推定。イオングループやイトーヨーカ堂等が有力とみられる。
ホビーショップ:
ホビーショップは、「トイラジコン」に含まれない高価なラジコンの取り扱いが主となっているが、トイラジコンの中でも性能に重点を置いたアウトドア用ラジコンが存在することや、京商のように、ホビーショップチャネルに強みを持つメーカーが参入したことにより、同チャネルは一定のシェアを占める。主な有力事業者はイエローサブマリン、タム・タムなどが挙げられるが、1事業者当たりの売上は小さく、市場全体の流通チャネル比率は10%未満と推定される。

 

その他:

上記以外では、玩具専門店(チェーン店除く)、百貨店、ホビー関連イベントなどが挙げられるが、市場全体に占める比率は小さいと推察される。

 

本稿の詳細データについては、下記調査レポートよりご入手いただけます。
2017年版 玩具産業白書