株価にも例えられるトレーディングカードの人気(相場)

トレーディングカード(以下、トレカ)の成り立ちや起源といった基本的な知識は弊社コラム「大人もハマる!トレカ市場を知る4つのポイント(1)」をご覧いただくとして、年明け早々、筆者が本プロジェクト=Xビジネスとは異なる場所で、トレカ商品が市場に与えるインパクトの大きさを体感する機会があったことをご紹介したい。

日常的に行っている取材活動において、とある大手中古流通事業者の経営幹部の方々と意見交換をした時のこと。その時は中古市場全体の趨勢についてヒアリングするために事前収集した様々なデータを踏まえ、大局的には書籍・音楽・ゲームといった従来の主流製品からファッションやホビーなど新商材に消費者の中古需要がシフトしている、という流れで会話が進んでいた。

話がホビーの内訳に及び、事前の調査データ(各事業者の分野別売り上げを含む)を元にトレカ商材の盛り上がりについてヒアリングすると、取材先の方々はなんとも微妙な表情を浮かべた。調査データによればトレカは新商材の中でも売上規模・伸び率ともに高い有力分野であるはずなのに、一体なぜ・・・答えは「メーカーによるルール変更」である。

ルール変更によりユーザーや店頭といった流通の最前線に何が起こったかは、下記J-CASTニュースの記事がわかりやすいのでご参照いただきたい。

 

「遊戯王」デュエリストが悲鳴 ゲームルール変更情報で「カード買い取り」停止(J-CASTニュース)

 

幸いにして取材先はトレカ売上への依存度がそれほど高くなかったため、対処に際し大きな混乱はなかったとのことだが、他の中古流通事業者によっては基幹となる売上見通しが全く不透明になり、大急ぎで他商材分野の取り扱い強化に走らざるを得ないケースもあったようだ。

注目すべきは、メーカーでも流通でもユーザーでもなく、市場がトレカの価値を決めている点である。テクノロジー的な要素が少ないためビジネス観点からは語られにくいトレカ市場だが、(年末年始にかけて何かと話題になった)仮想通貨の投機性、(ガチャ課金の確率表記が義務化された)スマホゲーム=ソシャゲの射幸性が共存している、極めてシステマチックなプロダクトなのである。

加えて、カードゲーム大会の熱気についても触れておきたい。大人になってからトレカを始められるかどうかは適切なエヴァンジェリストとの巡り会いにもよるが、自分が始めなくても子供(知人のでも)の付き添いで良いので体験してみるべきだ。そこには鉄火場人気イベントさながらの熱気と、iPhone新機種の先行販売かと錯覚するような大行列(=ゲームの順番待ち)が出現している。

アプリビジネスのようなシステマチックな相場感と、コンテンツビジネスではあり得ない体感と集客力をも併せ持ち、かつスピーディに変動するトレカ市場の実態を把握するために、ネット上の情報流通に着眼したXビジネスエンジンで分析を行ったところ、直近3ヶ月でもっとも高いスコアを示したのはブシロード「カードファイト!! ヴァンガード」であった。

ブシロード「カードファイト!! ヴァンガード」はマニア度(極めて温度感の高いユーザーの割合)、魅力度(商品・サービス・企業ブランド自体の根源的パワー)、熱量(ユーザーの対象物への関心の総量)の全指標で業界平均を大きく上回っており、特に魅力度とマニア度はトップクラスである。遊び続けること、他人とリンク(=対戦)することが命題となるトレカユーザーが、積極的にネット上でコミュニケーションを図ることを裏付けるランキングとなった。

 

トレカ:タイトル別Xランキング

1位 カードファイト!! ヴァンガード(ブシロード)
2位 コード・オブ・ジョーカー(セガ)
3位 遊戯王OCG(コナミデジタルエンタテインメント)
4位以降のランキング結果

 

1位:カードファイト!! ヴァンガード(ブシロード)

(画像出典:Amazon.co.jp)

商品解説

『カードファイト!! ヴァンガード』 (CARDFIGHT!! Vanguard)は、ブシロードのトレーディングカードゲーム。

「ブシロード史上最大の作戦」と銘打ち、各種メディアミックスを積極的に集中展開している。

対戦は2名のプレイヤーにより1対1、各自50枚のカードによりデッキを組み、それを持ち寄って戦う。

対戦では、ヴァンガードを昇級させるライド、ユニットを場に出すコールという2つの行為および、各種カードの持つ能力を利用しながら互いのヴァンガードへ攻撃を試みる。ヴァンガードへの攻撃が成功すれば相手のダメージゾーンと呼ばれる場所にカードが溜まっていき、6枚溜まったら敗北する(設定上はダメージを受けるとユニットとの契約が1体ずつ解除、6体目と同時にデッキ全体の契約が解除され、敗北するという事になっている)。

(Wikipediaより引用)

 

2位:コード・オブ・ジョーカー(セガ)

(画像出典:Amazon.co.jp)

 

商品解説

CODE OF JOKER (コード・オブ・ジョーカー、COJ) は、セガ・インタラクティブが販売するデジタルトレーディングカードアーケードゲーム。2013年7月11日に稼働を開始。

COJはトレーディングカードゲームでありながら物理的なカードデッキを必要とせず、サーバー内に登録されたデジタルカードをタッチ画面で操作してプレイする。データの保存にはALL.NetによるAimeカード、バンダイナムコエンターテインメントのバナパスポート、おサイフケータイを使用する。

(Wikipediaより引用)

 

3位:遊戯王OCG(コナミデジタルエンタテインメント)

(画像出典:Amazon.co.jp)

商品解説

『遊☆戯☆王オフィシャルカードゲーム』(ゆうぎおうオフィシャルカードゲーム)は、高橋和希の漫画『遊☆戯☆王』およびメディアミックス作品に登場する架空のカードゲーム『マジック・アンド・ウィザーズ』(アニメ版での呼称は『デュエルモンスターズ』)をモチーフにして、コナミデジタルエンタテインメントが製作・販売しているトレーディングカードゲーム。略称は「遊☆戯☆王(遊戯王)OCG」または「OCG」。

2014年にはギネスブック 2014で最も売れているカードゲームに認定されている。

(Wikipediaより引用)

 

トレカ市場:有力メーカーの競争力比較

順位 総合 メーカー マニア度 魅力度 熱量 トップスコアタイトル
1 61.5 スクウェア・エニックス 72.8 57.5 54.2 ドラゴンクエスト(DQTCG)
2 58.2 コナミデジタルエンタテインメント 56.3 45.1 73.2 遊戯王OCG
3 56.8 セガ 60.4 64.4 45.7 コード・オブ・ジョーカー
4 55.7 ブシロード 48.6 56.7 61.9 カードファイト!! ヴァンガード
5 51.9 タカラトミー 46.7 57.8 51.2 WIXOSS-ウィクロス
6 48.7 ムービック 41.1 62.9 42.0 Lycee(リセ)
7 48.5 KADOKAWA メディアファクトリー 55.4 46.7 43.4 モンスター・コレクションTCG
8 46.8 バンダイ 42.8 40.6 57.0 バトルスピリッツ
9 45.8 ブロッコリー 41.2 53.9 42.3 Z/X -Zillions of enemy X
10 43.4 ウィザーズ・オブ・ザ・コースト 51.7 37.4 41.0 マジック:ザ・ギャザリング
11 41.5 ベースボール・マガジン社 45.8 37.4 41.3 BBMスポーツカード
12 41.2 ポケモン 37.2 39.5 46.8 ポケモンカードゲーム

 

調査要綱

調査対象:2018年2月時点で販売中のトレーディング・カード(主力ECサイトの上位ランキング出現タイトル)
集計期間:2017年12月1日〜2018年2月28日(3ヶ月)
調査手法:Xビジネスエンジン(弊社開発ツール)によるクラウドサーベイ