多種多様なドローンの織り成す世界

ここのところドローン市場を斬るにあたり、まじめに考察文を書いてきてしまっていた感があった。このあたりで筆者の本性を表して、ドローン市場をなます斬りにしてみることにする。ここでは肩の力を抜いて、変態的ドローン(注:褒めてる)の魅惑の世界を紹介していく。

 

秘技!壁登りドローン

まず最初は、ドローンメーカーのサイトテックから発売予定の有線給電式ドローン「KATANA 4S680B」。飛行機体は飛行機体なのであるが、巨大なホイールで壁面を伝うように上昇し、本体に備え付けられたハンマーで打音点検を行うというというドローンである。壁まで転がっていき、壁に向かって斜め上方向に上昇することで、壁にぴたっとくっついたまま上昇する。その様子は、さながら重力を無視して壁を歩くかのようで、SF映画の地球外生命体マシーン思わせる。その動きをぜひとも下記URLから動画でご覧いただきたい。ちなみに価格は500万円程度とのことである。

(画像は「第3回国際ドローン展」サイトテック社出典ページから引用)

 

また、同社の別用途の既存モデルとして「YOROI 6S1200JW」という機体があるが、これはなんと「地雷発見ドローン」である。機体にレーダーシステムを投入し、非接触で地中の地雷を発見するという製品だ。犬の散歩やキャンプ地で抜群の性能を発揮しそうであるが(地雷の意味が違う)、実際には外国の戦地(跡)等で使用される。この機体は橋脚内部劣化診断、ビルの壁面内部診断にも利用することができ、先述の「KATANA 4S680B」へ、その診断用途のノウハウが継承されている。
なお、同社には「YOROI運搬車両」という専用の車両がある。「車両全面をカーボンシートで覆っています。街角で見かけたら手を振ってください」とのことなので(本当)、「Xビジネスのサイトで見ました!」と叫んでクルマの前に飛び出したりしてはいけない。

 

次期モデルは伊号の艦隊娘を!魚釣りドローン

中国のPowerVision社(https://store.jp.powervision.me/)から2017年5月に発売されたドローン「PowerRay」は、空中を飛行する機体ではなく、水中を航行する潜水艦のようなドローンである。

(画像は「PowerVision社」ページから引用)

 

水中用ドローンということで、水中の映像を撮影することが可能なのだが、同機の特徴は「フィッシングの新たな可能性・楽しみ方を訴求したい」という設計思想にある。基本の撮影機能としては、内臓のカメラで4K動画を撮影できる。魚群探知機や釣り餌投下機、誘導灯を搭載した上位モデルでは、ドローン本体に釣り糸を装着して、実際に釣りをすることができるという仕様である。魚が釣れる瞬間をモニターで確認することもできるのだ。水深30mまで潜水することができ、前後左右に加えて上下方向に移動も水中を自在に動くことができる。三段階の速度で1~4時間の連続潜行が可能であり、移動最高速度は時速約7.2kmとのことである。
最上級モデルに同梱されるVRゴーグルを使えば、視野角95°の4Kカメラで撮影した映像をライブ鑑賞できる。地上にいながら、臨場感あるダイビング映像やフィッシングを楽しむこともできる。

気になる価格は16万8000円からで、フィッシング仕様の最上位モデルは21万8000円(ともに税別)である。PowerVision社では、海中撮影や釣りのほか、海中調査、レスキューといった用途まで、幅広い利用用途を提案している。艦隊娘による戦闘機能が実装されたり(勝負の判定は破壊ではなく回収可能な方法にしたいところ)、AV業界で使用されるのも時間の問題である。

 

どうせならメイドデコレーションで!コーヒー配達ドローン

2017年3月、スイスのドローンメーカーMatternetが、スイス国内で初となる、自律飛行可能なドローンによる配達を行った。ちなみに配達されたのはコーヒーである。

自律飛行には二種類あり、現在普及しているのはGPSを登載したタイプである。GPSからの位置情報とプログラミングされた飛行ルートを併用して、指定どおりに飛行するものである。飛行精度がGPSの精度に影響を受けることが難点あり、入り組んだ場所の正確な飛行はまだ完全なものではない。
もうひとつの自律飛行の方法は、センサーを用いるものである。飛行精度や安全性を高めるために、機体の前後左右にセンサーを設置することで、障害物を自ら避けて飛行するもの、レーザーを発射して対象のデータを取得し、3Dの地図をリアルタイムで作製しながら飛行を行うものなどがある。
今回の配達飛行は、ドローン側ではGPSを利用して配達先車両の位置を認識。さらに車両から周囲の空間をスキャンして、光信号をドローンに送る(いわゆるビーコンの発信)ことで、確実な着陸に成功した。

(画像はHouse of Switzerland社のツイッターアカウント@HofSwitzerlandから引用)

 

Matternet社はこの飛行実験でスイス連邦民間航空局から、同社の配達ドローンが昼夜を問わずいつでも、都市の上空を自律飛行してもよいという認可を受けた。これにより同社は2018年から、パートナーのスイス郵便との協業により、血液サンプルなどの小荷物を、人口5万6000人の小都市ルガーノの病院間で配達できることになった。

見出しでメイドデコレーションと書いたが、空気抵抗を考えるとペイントになるであろう。コーヒーの運搬ならメイドで、血液サンプルならナースのペイントがふさわしい。痛車よろしく「痛ドローン」の登場である。日本のメーカーならやってくれるに違いない。

 

ドローンテレビアニメ!「ロボマスターズ」

中国で実際に開催されているロボット競技会「ロボマスターズ】をテーマにした、日中共同制作のオリジナルアニメ「ロボマスターズ」がWOWOWアニメプレミア枠にて放送される。

(画像は「ロボマスターズ」公式ページから引用)

 

公式ページからストーリーを引用すると、

「大学に入学したばかりの主人公タンタンは、今日も自作ドローンKAKAの改良に余念がない。飛行テストのために投げたディスクが突然の海風で、歩いていた女性・ショウに当たってしまう。アクシデントはあったが、KAKAの出来栄えに感心したショウはロボット競技大会「ロボマスターズ(ロボマス)」への参加を目指すサークル清水湾工作室のチラシをタンタンに手渡す。ある出来事が原因でロボマスから遠ざかっていたタンタンだが、ショウと出会いをきっかけに再びロボマスと関わることとなっていく。
大学生たちのロボマスターズにかける熱い想いと主人公タンタンの成長を描いた、青春ストーリーが今始まる。」

という内容である。日本では10月13日、22時30分からWOWOWで放送される。

実際に中国の深センで開催されている「ロボマスターズ」は、自作ロボットの対決イベントである。中国各地および海外から集まった大学生などの200チームがこのイベントに参加している。競うのはロボットのハードウェアの性能だけではなく、人工知能を利用した認識技術、自動操縦の性能なども競技の内容となっている。このイベントの後援が、世界最大手のドローンメーカー、DJIなのである。ドローンビジネスは、アニメ業界とのコラボレーションの領域まで来ているのである。

 

世界初!ドローンタクシー運航開始!

最後に、変態ドローン特集として、どうしてもこれに触れないわけにはいかなかった。Xビジネスでも注目の我らが三和交通が2016年に上市した、世界初のドローンタクシーである。もはや何も言うことはないので、リンク先を刮目して見てもらいたい。

 

三和交通「ドローンTAXI」

https://www.sanwakoutsu.co.jp/special/aprilfool2016.html


やっぱりXビジネスはこうでないと。。