各社によるオンラインマッチングサービスは、料金や内容で一長一短の様相があるが、ここでは各社のサービスを比較してランキングを行ってみた。尚、ランキングはあくまでXビジネス事務局の独断と知見によるものである。

 

オンラインマッチングサービス利用料金でのランキング

矢野経済研究所 Xビジネス開発室作成

 

利用料金の面で各社のサービスを比較すると、10円単位から10万円近い額まで様々な料金体系がある。低料金であれば利用の敷居は低いが、より相手に踏み込んだアプローチのためには更なる課金が必要になる。また女性は基本無料のため、いわゆるサクラや他サイトへの誘導の業者登録の可能性が上がることも否めない。逆に費用が高価なサービスは、そのぶんの管理体制やサポートが充実している。自力で出会いや成婚までことを進めていく自信のある場合は低料金のサービスを利用し、手厚いサポートを受けたい場合はそれなりの利用料金を支払うサービスを利用するとよいだろう。

各社とも、最低利用料金はあくまで基本サービスの利用のみである。一例を挙げると「ツヴァイ」では、入会初期費用が105,000円の場合、サービス内容がデータマッチングまでであるのに対し、入会初期費用が145,000円の場合は、データマッチングのほか相手との対面のセッティングサポートまでをサービス内容に含んでいる。

 

オンラインマッチングサービス利用のお手軽さのランキング

 

上記ランキングは、A←本人確認についての手間が簡便 必要書類が多く手間が掛かる→Eという区分で図表化している。「町コンジャパン」や「町バルジャパン」はチケットを事前購入するだけなので、空きさえあれば誰でも参加可能な合コンのような手軽さがある。同社のサービスの特色はである「街コン」とは、1つの街をイベント会場として、複数の飲食店を食べ歩きしながら合コンする、というもので、出会いの場と地域活性化の双方を担うサービスとして、現在、日本中に認知されるところとなっている。「Xベンダー事例研究」で詳細を紹介しているので参照されたい。

他社のほとんどのサービスでは、最低限、免許証などの本人確認によってメッセージ交換などが可能になる。イオングループの「ツヴァイ」などでは、本人確認の証明書のほか、収入を証明する書類までをも提出することになっている。また、エキサイトの「エキサイト婚活」では、公的証書による本人確認のほか、配送業者が本人に書類を手渡しする際に身分証書を対面で確認して、本人確認を行うまでの体制をとっている。

 

オンラインマッチングサービス サポート体制の充実度のランキング

 

上記のサポート体制のランキングは、あくまでサービスの充実度のみで配置したものである。当然であるが、概して充実度はサービス利用に掛かる費用に比例している。ネットマーケティングの「omiai」では、他会員から頻繁に通報が来る会員に対して、その旨(クレーム内容など)を告知することや、そのような会員に対しては「イエローカード」を発行し、プロフィール上に表示されるようにしている。エウレカの「pairs」では社内のカスタマーサポート体制を強化し、プレミアムオプション会員内でトラブルが発生した場合、弁護士費用を10万円まで補償するサービスを行っている。マッチ・ドットコムジャパンの「Match」では逆に、トラブルを未然に防ぐような啓蒙活動の実施が主な対策となっており、基本的にはユーザー同士のコミュニケーションに同社ができる限り干渉しないスタンスでいる。同社は世界最大級利用者を獲得し、日本でも相当数の利用者を獲得したビジネスモデルである。詳細について「Xベンダー事例研究」で紹介しているので、こちらも参照されたい。

 

オンラインマッチングサービス 各社のサービスのポジショニング比較

最後に、各社のサービス内容について「サービス利用のお手軽さ」と「サポートの充実度」を軸にして比較し、Xビジネス開発室の更なる独断と知見でポジショニングを行ってみた。掛かる費用はサービス利用の意思決定の大きな要素であるが、費用とサービスの充実度が比例関係にあることは自明の理であるので、ここでは比較軸の項目に組み入れていない。

 

ポジショニングマップ上、右上に位置するほど概して良いサービスとする。そのなかでお手軽さのみで比較するのであれば、空きさえあれば事前審査なく誰でも参加できる「街コンジャパン / 街バルジャパン」が簡便なサービスであるといえる。ただし場についてからは通常の合コンと変わらないため(場の企画は有る)、マッチングまでいくかどうかは利用者の力量次第のサービスとなる。

サポートを求めるのであれば、「ゼクシィ縁結び」「pairs」「youbride」等がバランスの取れたサービスを提供している。複数の公的証書で身元を確認したあと、デートのセッティングまでをもコーディネイトしてくれるサービスが用意されている。

ポジショニングとしてはマイナス要素のゾーンに位置する「Match」は、会員同士のトラブルは基本的に会員同士で解決するという姿勢であるが、同サービスは世界中で展開しており、外国人とのマッチングを目的とした際には希少なサービスである。近くに位置する「エキサイト婚活」は、公的証明書類による本人確認のほか、会員の実在確認までをも実施していることから利用までに非常に手間の掛かるサービスであるが、月会費が1750円からと、金額面での敷居の低さがある。

サービス利用にあたって複数の公的証明書や写真までを揃えることが手間でなければ、会員同士のトラブルの仲介やデートのコーディネイトまでサポートしてくれる「エン婚活」や「楽天オーネット」「ツヴァイ」などが、長いサービスの歴史とともにノウハウを蓄積した手厚いサポートを受けられる、バランスのよいサービスであるといえる。