高待遇?主要エンタメ・コンテンツ企業、30代後半で年収650万

比較的新しい産業であるアニメ、漫画、ゲーム等のいわゆるエンタメ・コンテンツ業界の給与待遇は恵まれているのであろうか?
Xビジネスリサーチチームでは、当該業界で株式上場している代表的な20社の平均年間給与を調査した。(20社は、エンタメ・コンテンツ事業を主力事業としている代表的な企業を同チームで任意に選択した。)

20社の年間給与を平均すると643.4万円となった。平均年齢が36.8歳でこの給与は、まずまずの高待遇という評価ができるのではないだろうか。
2015年における民間企業全体の正社員の平均給与は484.9万円(平均年齢45.6歳)であるから、平均して150万円程高いことが分かる。(データ:国税庁「民間給与実態統計調査」)

この中で年収トップとなっているのは、バンダイナムコホールディングス㈱で、平均年間給与は1174万円となっている。持株会社社員の給与なので、比較的年齢の高い役職者が多く含まれていることも高水準の背景となっていると思われるが、玩具・ゲームの最大手である同社は、やはりさすがの高待遇といったところか。
次に高水準であったのが、ゲーム機・ソフト最大手の任天堂㈱で891.2万円となっている。
SNSゲームを主力とした事業者の給与水準も高く、㈱DeNAが777.2万円、グリー㈱が736.3万円と、従業員の平均年齢が30代前半と若いのにも関わらず平均700万円台の年収となっている。

「年収が低い」というような世間のイメージがあるアニメ業界においても、上場しているアニメ制作会社はそれなりの待遇であり、業界トップの東映アニメーション㈱は年収700万円台、㈱東北新社は年収600万円台となっている。

今回の調査で、年間給与400万円を下回っているのは、アニメ制作の㈱IGポート、漫画古書販売の㈱まんだらけの2社に留まっている。


各社の有価証券報告書より作成


Xビジネスのポイント

リクルートやマイナビ等の求人広告事業者が発表している職希望企業人気ランキングを見ると、上位に常に位置するのは、メガバンク、商社、航空会社、旅行会社、情報通信、世界的な老舗メーカーが並んでいる。
エンタメ・コンテンツ業界で就職人気企業ベスト50に常にランクインしているのは、唯一バンダイナムコホールディングス(またはバンダイ)位であり、上場企業とはいえ、当該業界は、若干、就職先としては人気がやや低い状況となっている。
上記で見てきたように、実際の給与水準はそれ程悪くないのであるが、ゲーム、アニメ、漫画等のエンタメ・コンテンツは、あくまで個人として楽しむもので、「仕事」とするには、ヒット商品に左右される業界で「不安定」、というイメージが強く、敬遠されている部分もあるのだろう。昨今では、余程、航空会社や旅行会社の方が、不安定、低待遇だったりするのだが、就職希望者は時が止まったかのように、バブル時代の人気企業を追っている、とも言える。