フリーズドライ食品製造業[長野県 ]

M&Aにより大手ホールディングカンパニーの傘下企業に。設備投資、グループ連携に効果

業種・食品種類
その他
効率化工程
生産工程
効率化事例
前工程, 機械・ロボット
売上規模
10億円未満

従業者の状況

従業者数
正社員・契約社員
パート・アルバイト
40名
3名
従業者の部門別構成比
製造部門
間接部門
その他
80.0%
20.0%
-%

生産関連の状況

 
生産量 / 稼働時間
生産量
16,000kg/月
工場稼働時間
8時間/日
 
コスト構造 構成比
原材料費
53.0%
人件費
25.0%
減価償却費
4.0%
その他
18.0%
 
製造工程における設備・機械対応比率
製造工程[原材料投入から製品完成まで]
6工程
うち、設備・機械対応
1工程
設備・機械対応比率
16.7%
設備・機械担当人数
 
現状
5年前
設備・機械担当者計
[メンテを含む]
1人
1人
設備・機械メンテ
担当者
1人
1人
機械・設備導入・
整備選任
-
-
その他
担当:
-
-
!生産性向上におけるPoint
  • 老朽化に伴う主要機械の故障多発と完全停止を受け、緊急で機械設備を交換。故障頻度が激減し、工場全体の生産性が向上
  • 大手ホールディングカンパニーの傘下となり、設備投資などの資金面の不安が解消。グループ企業と連携し、新規顧客獲得やコスト削減にも効果
老朽化した粉砕機を入れ替え、故障頻度が激減。工場全体の生産性が向上

同社は、フリーズドライ食品のOEM製造を中心に事業を展開しており、主力製品はイチゴを使用したフリーズドライ食品で、多品種少ロット製造に対応し、大手顧客からの受注が多い。

フリーズドライ食品の製造工程は、大きく分けて原料の下処理、凍結、真空乾燥、加工、包装、梱包の6段階からなる。同社は真空乾燥工程(フリーズドライ釜への原料投入と真空乾燥)のみ自動化しており、原料の下処理、凍結、加工、包装、梱包は人手による作業が中心である。

フリーズドライイチゴの製造ラインにおいて、製造に不可欠な粉砕機の老朽化による故障が頻発し、2024年8月には完全停止したことから、緊急で粉砕機の入替を実施した。

粉砕機の入替により故障頻度が激減した。故障による製造ラインの停止時間が無くなったことで、工場全体の生産性向上につながった。

ホールディングカンパニー傘下の事業会社として、資金不安の解消、グループ企業との連携に効果

同社は2018年にホールディングカンパニーの傘下企業となったが、同社以外にも、傘下には多数の食品メーカーがある。

食品企業では、製造設備の老朽化と後継者不足が重なり、新規投資が困難な企業の買収が増加している。これらの企業の製造設備は、稼働開始から30~40年が経過しているものが多く、老朽化による生産性の低下や故障頻度の増加が問題となっている。

同社は、M&Aによりホールディングカンパニーの傘下企業となったことで、機械設備故障時の交換や大型設備投資に必要な資金面での不安を解消することができた。また、グループ企業内において、相互に取引先を紹介することで、新たな顧客獲得の機会が増えるとともに、グループ全体で資材、消耗品、備品などを共同購買することにより、コスト削減の効果も得ている。