野菜・果実缶詰・保存食料品、調味料製造業[北海道 ]
製造品目の絞り込み、グループ企業と協力した物流効率化により生産性向上を図る
従業者の状況
生産関連の状況
[メンテを含む]
担当者
整備選任
担当:
!生産性向上におけるPoint
- 製造品目を整理し、利益率の改善と製造の効率化を実現。グループ内での共同配送も効率化に寄与
- コンサルタントを交えた改善プロジェクトを実施、無駄を洗い出し、時間を効率的に活用
製造品目を絞り込み、利益率が高い商品に注力。利益率の改善、製造の効率化を実現
同社は、味付けメンマ、シロップ、キムチの素、たれ類が主力製品である。製造品目数が増加したことで、製造ラインの切替に伴う機械洗浄等に多くの時間が必要となり、製造効率が低下することが課題となっていた。このため、採算が悪い製品の製造を停止し、利益率が高い製品を増やした。製造品目数を整理することで、棚卸の時間短縮による残業時間の削減を見込んでいる。
製造品目の絞り込みにあたっては、利益率を基準に今後の販売計画、販売予想なども総合的に判断して決定しており、製造を停止する製品については、期限を決めて得意先と交渉を進めている。低採算商品をカットしたことにより、全体の利益率が改善するとともに、機械の切替時間が減ったことから効率的な製造も可能になっている。
グループ全体で物流を効率化、業務負担や廃棄量も削減
同社は原料の一部を親会社から調達している。そのため、製造量が少ない製品の原料は極力まとめて配送してもらうなど、グループ全体で物流の効率化を図っている。親会社の物流課を中心に、トラックを自社のものに変更したり、中間段階に倉庫を保有したりするなど多様な取組を展開しつつ、試行錯誤を続けている。
以前は物流業者に配送を依頼していたが、自社グループで配送を行うことで、配送の出発や到着時刻の情報が容易に把握できるようになった。さらに、親会社で一度受けた荷物であることから細かいチェックが不要となり、検品などの事務処理が軽減された。
時間の無駄を洗い出し、時間当たりの製造能力を工場
コンサルタントを交えた改善プロジェクトを実施し、各作業工程にかかる時間を精査したところ、労働時間(8時間)のうち無駄な時間が4割近くあることが判明した。効率的な時間配分により、時間当たりの製造能力が向上し、2022年度、2023年度の売上は大幅に伸長した。
多能工化により製造効率を向上、欠員が出てもフォロー可能な体制に
業務改善の一つとして従業員の多能工化にも取り組んだ。従業員が空いた時間に他の工程を手伝えるようになったことで、製造効率が向上した。欠員が出た場合でもフォローが可能なため、労働力の低下を防止できている。