麺類製造業[福岡県]

主力製品の販路拡大に向け新工場を建設し製造体制を強化。最新設備、ロボット導入により自動化を実現

業種・食品種類
麺類
効率化工程
生産工程, 梱包・運搬
効率化事例
前工程, 機械・ロボット
売上規模
50~100億円未満

従業者の状況

従業者数
正社員・契約社員
パート・アルバイト
180名
-名
従業者の部門別構成比
製造部門
間接部門
その他
30.0%
30.0%
40.0%

生産関連の状況

 
生産量 / 稼働時間
生産量
17t/日
工場稼働時間
8時間/日
 
コスト構造 構成比
原材料費
約30%
人件費
約15%
減価償却費
約10%
その他
約45%
 
製造工程における設備・機械対応比率
製造工程[原材料投入から製品完成まで]
18工程
うち、設備・機械対応
18工程
設備・機械対応比率
100.0%
設備・機械担当人数
 
現状
5年前
設備・機械担当者計
[メンテを含む]
10人
10人
設備・機械メンテ
担当者
10人
10人
機械・設備導入・
整備選任
-
-
その他
担当:
-
-
!生産性向上におけるPoint
  • 主力製品の製造工場の老朽化や販路拡大への対応のため新工場を建設し、最新設備の導入により増産と省力化を実現
  • 少量多品種製造に対応したラインを新工場に建設し、2026年の稼働を目指す
  • 販売状況を分析し、製品の集約やリニューアルも行いつつ効率的な製造体制を構築
主力製品の工場の老朽化や販路拡大を踏まえ、新工場を新設。最新設備を導入し省力化と増産を実現

乾麺製造業である同社は、主力製品の製造工場が老朽化し、設備更新や機能維持が困難となっていた。また、近年は需要が見込める関東にも販路を拡大し、さらに海外市場への進出も視野に入れていることから、製造能力を強化する必要があった。

2022年、主力製品の製造工場を新設し、稼働を開始した。従来は経験と勘に基づいて行っていた製麺を、従来の品質と食感を維持したまま、最新設備の投入によりほぼ自動化した。従業員3人が手作業で行っていた包装や箱詰め工程も、産業用ロボットを導入し無人化した。また、手狭だった旧工場に比べ建屋面積を広げ、作業効率を改善すると同時に、省エネ設計を徹底しエネルギー効率を大幅に改善した。

特に乾燥工程においては、最新の乾燥機を導入し品質向上と省エネを両立させた。旧工場では乾燥前の生麺状態で1%弱ほどのロスが発生しており、再利用もしくは衛生のためにも廃棄としていた。一方、新工場では工程や設備を見直し、生麺状態でのロスが発生することがなくなった。

新工場稼働後、主力製品の製造能力は20万食/日から23.2万食/日(旧工場と新工場の合計)まで拡大した。また、旧工場の1ライン当たり従業員数は23人だったが、新工場では自動化により20人まで削減した。今後、効率化を進めることで一層の人員削減を見込む。

少量多品種に対応可能なラインを増設し、2026年の稼働を目指す

主力製品の製造拠点は新工場と旧工場の2か所だが、旧工場の老朽化と2拠点体制による非効率性が課題となっていることから、2026年7月稼働を目標に、新工場にラインを増設する予定である。新ラインは旧工場の約1.2倍の製造能力を持ち、少量多品種に対応可能な設計とする。完全に機械化せず一部の工程には人手を利用することで、柔軟な製造体制を構築する。

販売状況を分析し、製品の集約とリニューアルも行いつつ効率的な製造体制を構築

主力製品として約60種類の製品を展開しているが、大量生産が可能なのは20種類程度であり、残りの40種類は製造量が少なく、製造ラインの頻繁な切替が必要となっていることから、販売状況を分析し製品の集約とリニューアルを行いながら、より効率的な製造体制を構築していくこととしている。