誰に向けて発信しているの?という突っ込みを数件ほど受けましたので(汗)、今回は「プロレスに興味ない」「プロレス、よく知らない」「プロレス未体験」な人たちに向けて、そっとお送りしたいと思います。

そもそも、プロレスに興味がない人には、プロレス自体、格闘技なの?スポーツなの?何のジャンルだかわからな~いと感じている人も多いのではないでしょうか。

ズバリ言いましょう。

プロレスはスポーツであり、格闘技であり、エンタメです(勝手な定義)。だからこそ、ニュース番組のスポーツコーナーで「本日の○○プロレスの試合結果!」と紹介して欲しいし、朝の情報番組のエンタメコーナーで「本日時点のG1クライマックス星取表!」などが出てもいいじゃないかと思っているのは自分だけではないはず。まぁ日本のテレビにはそういう“文化”がないから、いきなり「プロレス」が画面に映ると逆に違和感を覚えるのだろうが、だからこそ、もっとメジャーにならないといけないのが、今のプロレス業界全体の大きな課題ともいえよう。地上波でこのレベルだから、ネットやケーブルテレビでもっともっと放映してくれないかなと思うのだが、やはりカネがかかるのか。2020年1月に、サイバーエージェントが「ノア」を子会社化したというニュースは衝撃が走ったが、ある意味、これからは業界にとって“メディアの使い方”が問われていくであろうと思う。この話はいずれ別で書きたいと思う。

 

話を戻しまして、今回のタイトル。プロレスを知らない人がよく言うセリフをまとめてみました!

「あのオデコの血って、塗ってるんでしょwww」
「なんでロープに振って、普通に戻ってくるの?止まればいいじゃんwww」
「なんで相手の技を受けるの?避ければいいじゃんwww」
「足を曲げられて苦しんでるみたいだけど、本当は痛くないんでしょ?www」
「結局、勝ち負けは決まってるんでしょ?www」

などなど。

そして最も多い一言がこれだ!!

「八百長なんでしょ?www」

なんだよ八百長って。中邑真輔の「イャオ!」(彼の特徴的な試合中のパフォーマンス)を「八百(ヤオ)!」って言ってるとかつぶやいていた人がいたが、本当にボマイェ(彼の必殺技)をくらってみろって思う。それも背後から。
演技や嘘で「本物の血」は流れないし、血を流してるのに痛くないわけがないし、プロレスは攻撃するだけじゃなく、相手の得意技を真正面から受けたうえで自分の得意技で倒す(勝つ)という“美学”があるし、勝負は最後の最後まで本当にわからない(特に矢野通の試合はどんでん返しが多くある)展開が続くし、つまり「終わりのない長編大作な連続ドラマ」がプロレスなのである!!

以前も書いたが、プロレスにはストーリー性があるのだ。プロレスはひとりでやるものじゃないからこそ、そこに物語や絆、時に溝だって生まれ、ましてやシングルマッチ(1対1)、タッグマッチ(2対2)やシックスメンタッグマッチ(要は3対3)、8人タッグマッチ(4対4)、そして変則マッチ、バトルロイヤルなんてのもある。その都度ぶつかり合う選手も違ってくるので対戦パターンは何通りにも及ぶ。だからこそユニットなどチーム分けがされたり、ヒール(悪役)がいたり、色々な“立ち位置”が存在する。その様々な試合をする過程で抗争が生まれ、絆が生まれ、ライバルとの熱い戦いが続いてゆくのだ。。。

それら長い長い物語を一気にすっ飛ばして「で、どっちが勝つのか教えてよwww」とかいう人が時々いるが、本当にハイフライフロー(棚橋の必殺技)を食らわしたい気分になる。2連続で。まぁアングル、ブックとかいう用語もあるが、これはいつの日か話そう(笑)。

プロレス界の父・力道山と直接肌を合わせたことのある現役レスラーは今はもういない(と思う)が、力道山の弟子の猪木、馬場と直接戦った現役レスラーはまだいる。さらに、その弟子たちの藤波(現役!)、長州、天龍、鶴田と戦ったことがあるレスラー、前田、武藤、橋本、蝶野、健介、三沢、川田、小橋、田上、秋山、諏訪魔と今も戦っているレスラーもいる。現役バリバリのオカダにしろ、宮原、関本、岡林、清宮など、つまり、長い歴史の中でレスラーの“戦い”はつながっているのだ。昨日今日の戦いじゃなく、何年も何年も折り重なり、培ってきた色々なドラマを経ての後楽園ホールなんだよって、熱く語っても知らない人にとっては全く響かないので、

「どっちが勝つかは、レフェリーがカウントを3回たたいた瞬間に分かる」

とだけ伝えておこう(キリッ)。

たまにギブアップや反則、リングアウト負けなんかもあるけどねーー(笑)


どーですかお客さん。


(加藤 学)