スマホ時代にこそ必要な“ちゃぶ台”の力

最近、スナックヤノケイ(※)で出会ったある方から、とても面白いお話を聞きました。キーワードは、なんと「ちゃぶ台」。昭和の家庭に欠かせなかった、あの丸くて低い食卓テーブルです。

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「ちゃぶ台」はただの家具じゃない。家族の関係を映す“時代の象徴”だった

ちゃぶ台と聞いて思い浮かぶのは、「巨人の星」の星一徹の“ちゃぶ台返し”や、「サザエさん」の家族団らんシーン。まさに、昭和の象徴です。

でも実は、ちゃぶ台の歴史は意外に浅く、普及したのは戦後から。
それ以前、日本の家庭では“個食”が主流でした。家族一人ひとりに「膳」があり、父と子で内容や器が違うのが当たり前。家族そろって同じテーブルで食べるというスタイルは、民主化の象徴でもあったんです。

 

令和に再び広がる「個食」時代

今、テーブルを囲んでいても、スマホを見ながら無言で食事する家庭が増えているといいます。
“同じ空間にいながらバラバラ”、まるで令和版の“個食”時代。

カフェでもレストランでも、友人同士が集まっていても、みんなスマホに夢中。コミュニケーションが薄れ、会話が減っているのが現実です。

 

今こそ、「ちゃぶ台」に戻るとき?

そんな令和の空気の中で、「ちゃぶ台に注目している」と語ってくれたのが、ある家具関連のビジネスをされている方。

ちゃぶ台は、ただの家具ではなく、「顔を合わせ、言葉を交わす場」そのもの。スマホでは得られない、あたたかな時間が自然と生まれる場所です。

さらに最近では、「デジタルちゃぶ台」という面白いアイデアも。アプリやバーチャル空間で、みんなが一緒に食卓を囲み、離れていてもつながれる。まさに“新しい団らん”の形です。

 

スナックもまた、“ちゃぶ台”だった

この話を聞いて、私がふと思ったのは、「スナック」という場も、実は現代のちゃぶ台なのでは?ということ。隣り合った人と自然と会話が生まれ、初対面同士でも盛り上がる。スナックヤノケイの場もまた、“個食”ではなく“共食”を体験できる貴重な時間です。

 

あなたにとっての「ちゃぶ台」とは?

今、「ちゃぶ台」は単なる昭和のレトロ家具ではなく、“人と人をつなぐ象徴”として、再評価されています。
リアルでも、デジタルでも、「ちゃぶ台のような場」をもう一度、見直してみませんか?