今回は、自分の個人情報(TwitterやFacebook利用時の個人情報)をいかなる理由があっても流通させたくないのはなぜか?についての調査結果をご報告いたします。

この理由について自由回答形式で調査を行い、その回答内容をアフターコーディングという方法でカテゴリー分類して、集計してみました。

その結果、全体の大よそ9割超が個人情報の漏洩や流出、拡散への不安感や不快感を理由としていました。

またその内訳として、具体的にあがっていたのは大きく2つの回答タイプです。
1つは個人や所在が特定されることそのものの不安感、もう1つは趣味嗜好などを知られたくないというもので、内数としてそれぞれ大よそ3割、1割を占めています。

その他の内訳には、運営会社等への不信、(主として写真等画像を想定して)著作権や肖像権への問題意識、監視社会への懸念などがありました。

漏洩、流通、拡散以外の理由としては、不要な広告、営業が増加することや、そもそも個人情報を流通させることへ反対などの回答があがっていました。

特徴的ことは、最も多い回答タイプが、漠然とした漏洩、流通、拡散であったこと。

いくら法律を作ろうが、運営会社や社会全体の仕組みとして個人情報の保護施策がまったく信頼されていないということがよくわかります。
同時に、具体的な何かをもって不安、不快としていない人が多く過度に恐れている可能性が少なくない、ということも示しています。

いずれにせよ、今後、個人情報を流通させていくための最初のハードルとして、このような消費者の抵抗感、不安感、不信感を緩和させる何かが必要であることは明らかです。
 

(品川 郁夫)

*本調査結果の詳細についてのお問い合わせは、矢野経済研究所 Xビジネス開発室までお願いします。