読めん。

埼玉は秩父に長瀞という観光地があるので、なんとか教団名の読みがなを手繰れなくはない。だが関東圏の人以外にはわかるまい。
読めたとしても、かろうじて昭和40年代生まれが「野球?」とツッコミを入れたくなるようなネーミング。そして教団名を名乗り、しかも発行している新聞のネーミングがネーミングである。

全力でぁゃしぃ。ひたすらぁゃしぃ。

1.まずは新聞から安心したい

2.そして教団についても安心したい

3.明日瀞教団の「精強新聞」、ココがX(エックス)!

1.まずは新聞から安心したい

でないとこのコラムが書けない。「精強新聞」。会話で紹介しづらいこの新聞は、いったい何が「精強」なのだろうか。

まず、この新聞は単体で売られているものではなく、明日瀞教団が販売しているグッズについてくる、つまりオマケなのだ。だがその内容はすさまじく、軍事事情に長けた同教団の、榎田新左衛門氏が徹底的に軍事オタクぶりを発揮した紙面が展開されているのだ。精強とはそういうことであったか。。

2.そして教団についても安心したい

どう考えても宗教団体、しかも軍事知識に長けているとなると、どうしても過去の某教団を思い浮かべてしまうのだが早く安心させてくれ。

どうやらこの教団は宗教団体ではなく、その原点は1990年、インターネットラジオの黎明期に前述の榎田新左衛門氏が始めたネットラジオ番組が元になっているようだ。
その番組名は「QUEMULE INSIDER CLUB(ケムール・インサイダー・クラブ)」と称する。ケムールといえば頭が傘の柄になっているあの宇宙人が思い浮かぶのだが、案の定それが元ネタとのことだ。

同教団のWebラジオ「FMC」にて、ラジオ放送を運営しつつ、「明日瀞教団」のグッズを販売している。そしてそのグッズに件(くだん)の「精強新聞」を付けて提供しているというのが実態なのだ。

安心した。

3.明日瀞教団の「精強新聞」、ココがX(エックス)!

単にぁゃしぃだけであれば、いくらXビジネスのコラムでも紹介したりしない(大好物だが)。ここにはしっかりしたXなビジネスモデルが存在するのだ。

先に書いた、ラジオ放送の運営、グッズ販売、新聞の発行が基本のビジネスモデルであるが、そこには一部広告収入もある。Xビジネスとして注目したいのは、その展開内容である。
ミリタリーオタクのWebサイトや動画放送が無数にあるなかで、この「明日瀞教団」は、グッズの販売、インターネットラジオでのメディア展開、紙媒体の新聞メディア、そして広告ビジネスと、大手コンテンツ事業者がやっているビジネスを、結果としてやってしまっているのだ。

ネーミングも含めて、ただただヲタ道を突っ走りながら、食えているこれを理想と言わずして何と言おうか。突き抜けたXビジネスなのである。


(依藤 慎司)


関連サイト:

精強新聞
http://www.fmc.or.jp/dictionary/dictionary.cgi?target=sa4