「台湾」は日本人ゲイのナンバーワンスポット

 コロナ惨禍の昨今、海外旅行の機会が全く無い状況と思うが、コロナが無ければ、皆さんの行きたい国はどこだろうか?

 コロナや韓国のNo Japan運動等の影響のなかった2018年のデータでは、日本人の海外訪問者数ランキングで堂々の1位は「韓国」(295万人)、2位は「中国」(269万人)、3位は「アメリカ(ハワイ・グアム・サイパン)、4位「アメリカ本土」(200万人)、5位「台湾」(197万人9となっている。(データ:日本政府観光局)

 この順位は、純粋な観光だけでなく、ビジネス目的も含まれるが、やはり、日本から距離的に近い国と、ハワイ、アメリカが人気なのだ、ということが分かる。

 そこで、LGBTの方に、行ったことがあるかどうかは別にして、コロナが無ければ行きたい国をあげてもらう調査をしたところ、ハワイ、アメリカ本土、韓国をおさえて、堂々の1位は「台湾」となった。特に、ゲイの方の支持が極めて強い国(地域)が「台湾」なのである。(ちなみにバイセクシャルの方には、「台湾」よりも「アメリカ本土」「イタリア」の方が人気が高かった。)

 何故、「台湾」はゲイの方に人気が高いのであろうか?勿論、台湾は、親日の人が多く、日本発のアニメ、アイドルにも精通している人がたくさんいて、初対面の日本人にも、極めて親切で、地元の台湾人に食事を全ておごってもらった、という話もよく出ている。なので、そもそも、日本人の誰もが訪れやすい雰囲気がある、ということに加えて、台湾はLGBTの大規模パレードが行われるなど、LGBTフレンドリーなイメージが強い。

 そういえば、台湾で、コロナウィルスの封じ込めに成功して、一躍脚光を浴びた、台湾デジタル担当政務委員(閣僚)で「天才プログラマー」と称されるオードリー・タン氏は「トランスジェンダー」であり、世界初のトランスジェンダーの政府閣僚としても有名な方である。

 また、台湾には、ゲイバー、ゲイサウナ、ゲイマッサージ店等、日本のゲイ向けサービスの業態を真似ている店舗も多く、日本人ゲイの方が楽しみやすい点も、人気を底支えしているのであろう。

次回は「LGBTの推定人口」について記述します。

(松島勝人)

関連資料:

LGBTマーケティングレポート2021 シリーズ1:消費者としてのLGBT分析
https://www.yano.co.jp/market_reports/R62200501

LGBTマーケティングレポート2021 シリーズ2:職場におけるLGBT調査
https://www.yano.co.jp/market_reports/R62200701

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