「TikTokは見たら止まらない!!」

 みなさんは「TikTok(ティックトック)」をご存知だろうか。全く知らない人、聞いたことがある人、見たことがある人、利用している人、様々であろう。簡単に言うと、YouTubeのショート版みたいなものだ(合っているかどうかは微妙)。もともとは中国の会社が開発・運営している、スマホ向けショートビデオプラットフォームである。

 最近、私はこの「TikTok」をよく見る。色んな人が自分の日常を録画して流したり、趣味や好きなこと、食べ物、ペットなど、とにかく好きなものを動画にしてアップしているのだ。その中で、最近ニュースにもなっている「バカッター(バイト先などでふざけた動画をあげて集中放火される人)」に似たようなふざけた動画をあげる人も増えている。
 また、ただ街中の風景だけをライブ配信する人や、有名BGMに合わせて踊る動画、エフェクトを使って自分の顔を表情豊かにデコレーションする動画などなど、ありとあらゆる動画が日々生まれては流れていく。

 そのなかで人気になる人もいて、再生回数やフォロワーの数が万単位で増えて、ファンが付くケースも多い。まさに「一億総アーティスト」の時代になった。その辺に歩いている人までもが憧れの人になったりもするのだ。逆に言えばハードルが思いきり下がった、と言うべきか。いや、今までが出ていた芽が咲きほこらずに枯れていったものが、自分自身で自ら水を与え太陽を浴びて育つことができるようになったのだ。これは全てスマホ、SNSのおかげと言うべきか。昨日までただの一般人が、「TikTok」を駆使して一躍有名人になる・・・なんてことも当たり前になって来る日がもう来ている。

 YouTubeの世界では、数年前から芸能人も入ってきたが、今は「TikTok」にまでも“参戦”してきている。
 SNSの世界で言う「案件」という言葉をご存知だろうか。企業案件で商品やサービスをユーチューバーやインスタグラマーなどのインフルエンサーにPRを依頼することで、件数は年々増加している。素人同然だった人が、急に有名ブランドの商品を宣伝するとどうしても違和感があるが、SNSの世界で“知る人ぞ知る”地位になれば、その効果は下手な芸能人より高いのだ。
 ただ、当たり前だが誰もが有名人になれるわけがない。色んなネタ(企画)を考えて、飽きられないように動画をアップしたり、ライブ配信なんかも定期的に行ったりもするのだ。YouTubeとやっていることは似ているが、冒頭にも書いた「YouTubeのショート版」ということが手軽に始められて、且つ見れる良さなのかもしれない。

 「TikTok」で数秒だけ流れた歌がヒットしたりする時代だ。「TikTok」で流れる音楽、みんながこぞって使用するBGM、新発売を試してみた!動画、○○が面白いベスト10!動画などなど、みんなが興味や関心を抱きそうなタイトルで煽っている。
 「TikTok」は、現代におけるトレンドの縮図と言っても過言じゃない。

加藤 学

関連資料:

2020 クールジャパンマーケット/オタク市場の徹底研究
https://www.yano.co.jp/market_reports/C62108100

関連リンク:

TikTok - 見つけよう、次の瞬感を。
https://www.tiktok.com/ja-JP/