9月30日に「ドラゴンクエスト」のゲーム音楽などを作曲したすぎやまこういちさんがお亡くなりになった。今夏の東京オリンピックでは、開会式の選手入場の際にドラゴンクエストの「序章:ロトのテーマ」が流れ、世界中で「なんてクールなんだ!!!」と反響を呼んだことは記憶に新しい。

奇しくも同じ9月30日に世界的なコンピュータゲームの見本市「東京ゲームショウ2021 オンライン」が開幕。2004年の東京ゲームショウでは、すぎやまこういちさんが作曲した「ドラゴンクエストⅧ 空と海と大地と呪われし姫君」がゲームアワードフューチャーを受賞している。

昨年2020年の東京ゲームショウはコロナ禍で初のオンライン開催だったが、2021年もオンラインとなり、9月30日~10月2日の4日間にわたって開催された。今年の出展企業・団体数は、国内160社・海外191社の計351社となり、出展タイトル・製品・サービス数は2,223となった。出展企業・団体数は前年が424社だったことから2割近く減少した。
今年はマイクロソフトがクラウドゲームのサービスを日本でも始めることを発表。アジアや南米など、新興国からの出展も目立った。

昨年同様、一般視聴者向けにオンラインで公式番組を配信。4日間にわたって、基調講演、センス・オブ・ワンダー ナイト、「日本ゲーム大賞」各部門の発表・授賞などの主催者番組10本と、出展社番組36本を合わせた46本が配信された。 2021年の「日本ゲーム大賞」は以下の通りとなった。

年間作品部門大賞(2作品)

ゲーム名:
Ghost of Tsushima
社名:
株式会社ソニー・インタラクティブエンタテインメント
プラットフォーム:
PlayStation®4
ゲーム名:
モンスターハンターライズ™
社名:
株式会社カプコン
プラットフォーム:
Nintendo Switch

経済産業大臣賞

受賞者名:
シブサワ・コウ

ゲームデザイナーズ大賞

ゲーム名:
マリオカート ライブ ホームサーキット
社名:
任天堂株式会社
プラットフォーム:
Nintendo Switch

アマチュア部門大賞

ゲーム名:
ウニィ研究所
プラットフォーム:
PC
学校名:
HAL大阪
受賞者名:
※スタッフが美味しくいただきました

U18部門金賞

ゲーム名:
Balloon Head
制作者:
古市 太郎(愛知県立愛知総合工科高等学校)

加えて、今年は東京ゲームショウ初となる仮想空間「TGSVR2021」がオープンしたほか、エイチ・アイ・エスのオンラインツアー用プラットフォームを利用し、お笑い芸人をガイドに起用したリアル会場オンラインツアー、ゲーム音楽のオーケストラコンサート「TOKYO GAME MUSIC FES」といった新企画が追加された。

さらに、Amazon内に設けられたAmazon特設会場では、2年ぶりに公式グッズを販売したほか、「Microsoft Store」「ニンテンドーeショップ/My Nintendo Store」「PlayStation Store」「Steam」「Google Play」といった各種ゲームプラットフォームのオンラインストアで、未発表・未発売タイトルを含む232本のゲームの体験版が無料で楽しめる「体験版無料トライアル」も実施した。従来の東京ゲームショウでは、試遊や物販に待機列ができるのが恒例の光景だったが、オンライン開催であったため、一般ユーザーは自宅にいながら手軽に楽しめることができた。

今年はプレス関係者とインフルエンサー限定で、取材や新作タイトルの試遊ができ、製品・サービスが展示されたリアル会場(幕張メッセ)が復活したため、私も取材で初日に足を運んだ。コロナ前は会場となった幕張メッセの1~11までの全ホールを使用していたが、今年は一ホールのみのスペースに、ゲームメーカーや大学、eスポーツ関連団体など33社が出展した小規模での開催となった。

様々な新作ゲームやVR体験などをさせていただいたが、個人的に目を引いたのは世界最大の家具量販店「イケア・ジャパン」の出展ブースだった。東京ゲームショウ初出展となったブース内には、スタイリッシュな印象のブラックでコーディネートした空間と、より軽い印象で沢山の人々に取り入れやすいホワイトでコーディネートした空間の2つタイプのルームデザインが用意されていた。
それぞれ機能性・デザイン性・低価格を叶える同社のゲーミング用家具やアクセサリー類が展示されており、私もテレビなどでよく見る「ゲーミングチェア」というものに初めて座ったほか、様々な製品を実際に試し、同社が提供する快適なゲーム環境を体験した。

ゲームング用家具は、eスポーツ市場が拡大すると同時に、息抜きとしてゲーム楽しむ人々も世界中で急速に増えており、需要が高まっている。日本でもコロナ禍で在宅勤務が増えたため、長時間の利用に適した機能を備えたゲームングチェアなどの販売が好調のようである。

同社では2021年4月、世界に先駆けて2番目に日本でゲーミング用家具やアクセサリー類の販売を開始、計25製品以上を6つの商品シリーズで展開している。また、椅子やデスクなどの家具のほか、マグホルダーやマウスパッドなどその他多くのアクセサリーも幅広く揃えている。ゲーマーの求める機能性や優れたデザイン性だけでなく、手ごろな価格も大きな特徴である。
同社では、ゲーミング用家具やアクセサリー類の販売を通して、誰もが簡単に望み通りのゲーム環境や家づくりを実現するサポートをしていくとのことである。

 Xビジネスでは、引き続きゲーム市場のリサーチ活動を行っています。9月にはオンライン(スマートフォン向け)ゲーム市場の動向や東京ゲームショウに出展した企業の取り組みなどをまとめたマーケットレポートも発売しました。掲載内容の詳細は下記URLからご確認下さい。

片岡 一豊

関連資料:

2021 クールジャパンマーケット/オタク市場の徹底研究
https://www.yano.co.jp/market_reports/C63111100

関連リンク:

TOKYO GAME SHOW 2021 - 東京ゲームショウ2021
https://tgs.nikkeibp.co.jp/tgs/2021/

Ghost of Tsushima
https://www.playstation.com/ja-jp/games/ghost-of-tsushima/

モンスターハンターライズ
https://www.capcom.co.jp/monsterhunter/rise/

シブサワ・コウ
https://www.gamecity.ne.jp/shibusawa-kou/

マリオカート ライブ ホームサーキット
https://www.nintendo.co.jp/switch/rmaaa/index.html