「両さんとゴルゴ」

 10月4日に漫画「こち亀(こちら葛飾区亀有公園前派出所)」の最新刊が発売された。なんと「201巻」である。そもそも「派出所」って、今の若い人にとっては「なにそれ??」と思うだろう。「派出所」は、1994年(平成6年)の警察法改正前までの正式名称であったが、警察法改正後からは正式名称が「交番」となったため、「交番」と呼ばれる前の名称だったことをあまり知らないのではないだろうか。

 この「こち亀201巻」は、実に約5年ぶりの新刊となった。5年前に連載が終了し、「200巻で完結」ということだったのだが、その後「ジャンプ」などで不定期に新作が何度も掲載され、それがコミック1冊分まで貯まったことでの発売となった。
 5年ぶりということでこち亀ファンの私としてはうれしいニュースであるが、では「202巻」が出るのは5年後か?とちょっと想像してしまう。そもそも「連載40年、200巻」という区切りで終了したのだが、実のところ、無理があったのはファンの中では有名な話だ。

 何が無理な話かというと、「200巻ぴったり」で終わらせるということが、かなり強引だったからだ。単行本を持っている、見たことがある人はご存知だろうが、191巻~200巻までは、通常の単行本1冊(約180~200ページ)の約1.5倍~2倍近いボリュームなのである。「200巻」に至っては約400ページもあるのだ。もちろんその分価格も上がっているが、実質2巻分だ。つまり、191巻~200巻までのボリュームだけで見れば巻数でいうと10巻分だが、実質15巻分は余裕にあるということになる。ということは、通常サイズで計れば、今回の新刊は「217巻」くらいになっているはずだ。数字としてはかなり中途半端だが、計算上はこうなる。よって、「ゴルゴ13」よりも巻数は相当多いのでは(笑)。

 先日、ゴルゴ13作者のさいとうたかをさんが亡くなられたが、連載は継続するという。制作は分業制らしいので連載可能なようだ。久しぶりにパチンコ屋に置いてあった「ゴルゴ13」を手に取ってみた。あれ?よく見ると200ページ以上ある。・・・ということは、ページ数だけで換算しても結局「ゴルゴ」の方が多いのか??(笑)さすがゴルゴ13だ。

加藤 学

関連資料:

2021 クールジャパンマーケット/オタク市場の徹底研究
https://www.yano.co.jp/market_reports/C63111100

関連リンク:

こち亀.com(こちら葛飾区亀有公園前派出所公式サイト)
http://www.j-kochikame.com/

ビッグコミックBROS.NET「ゴルゴ13」作品詳細ページ
https://bigcomicbros.net/work/6124/

ゴルゴ13 201巻 世界記録到達記念! 特設サイト
https://www.golgo13.com/