いや～、現代社会は、娯楽が豊富で良いですね～。何でも選び放題ですよね。ゲームに、YouTubeに、酒、カラオケ、ゴルフに、風俗・・。金と時間さえあれば、楽しいことばっかりですよね～。
でも、私の場合、幼少期は、とんでもない田舎に住んでまして、かつ、まだ未成年だったこともあって、面白い娯楽というものが、周りにあんま、無かったんですよね。
なので、今、振り返ると娯楽でもなんでもないことを、無理やり娯楽コンテンツに変えてたんすよね。
その最たる例が「地図帳」です。現代人は、スマホ持っているので、地図帳を広げる、なんてことは皆無でしょうけど、昔は、見知らぬ土地へ行くには、地図帳が必須なわけです。
私は、ある日、家の本棚（といっても、本棚にある本は、兄がどこかで購入してきた、漫画「ゴルゴ13」と、父がどっかの押し売りに買わされた「家庭の医学」しか入っていない）の隅に、分厚～い「札幌市全域 地図帳」なるものを発見しました。北海道の田舎にいた当時の私にとって、札幌市は、北海道の超大都会、憧れの街。あんまり行ったことないけど、札幌市をもっと知りたい、とおぼろげに思っておりました。
そして、何気に、ページを広げると・・、おおっ、札幌市の中心街、「大通り公園」「テレビ塔」「丸井今井（百貨店）」を発見。よし、旅してみよう、ということで、地図帳を眺めながら、そこを散歩します。（正確には散歩していることを想像して、街を歩き回ります）
スマホと違い、紙の地図帳ですと、隣のエリアに行くにも、どんどんページをめくってゆかなくてはならず、しかも、ちょっと北や南に移動したりすると、隣のエリアの筈が、とんでもなく離れたページに行かなければならなかったり、仮想旅行を楽しむにも、滅茶滅茶苦労するんす。
私は、札幌市の中央区エリアから、豊平川を渡り、豊平区へ、その後、鬱蒼とした山（藻岩山）を横目に、南区に入り、平岸、澄川、を通り抜け、真駒内の自衛隊基地に到着・・・（したかのように想像）。うおおっ、地図って面白い・・。（っていうか、それしか家庭内娯楽が無い）。
そうすると、札幌市だけでなく、色々、地図帳で旅してみたくなるんす。父に尋ねてみると、家には、「北海道全域 地図帳」なるものもある、とのことで、これ、辞書並みに超分厚いんす。このでかくて分厚い地図帳は、札幌、旭川、函館、といった大都市（私には）は、特別に詳細ページが割かれている一方、田舎エリアは、縮尺がおおざっぱで、まあ、殆ど、道路地図の感じですよね。（実際そうなんでしょうけど）
早速、私は、最北端の稚内まで、図上演習で、時間をかけて、旅してゆきます。何故だか地図帳で、海沿いをゆくと、港からは、ちょくちょく、点線が引かれていて、小樽港からは「直江津へ」、留萌港からは、「天売島へ」の表記が。陸上の地図なのに、何故か海の部分にフェリーの路線と、行き先が何故か記載されているんすよね～。夢が膨らみますね～。
面しれえな、地図・・・・って思いながら、ず～っと地図帳読んでいたら・・・、あれ？
空が明るいな・・。晩飯食べてすぐ、地図帳読み始めた筈だが、まだ、日没じゃないんだっけ？？？（北海道は、夏場は、1930頃でも明るい）。ん？窓から「チュンチュン」といいう鳥のさえずりが・・。あれ？もう朝じゃん・・。寝るの忘れちまった・・。ふお～。
身体にダメージがあるためか、子供ながら心拍数が結構速い。
今思えば、これが、まず、昼夜逆転の第1歩ですね。何かに夢中になり過ぎて、つい、寝るのを忘れてしまう・・・ってやつ。で、やけに朝の鳥のチュンチュンが耳に残るってやつです。
その後、何年かして、ファミコンという更なる刺激物を手にして、「マリオブラザーズ」レベルのゲームでも、朝までゲーム→鳥のチュンチュン、心拍数多めで登校・・・。大人になり麻雀というギャンブル娯楽に出会ってからは、朝まで麻雀→鳥のチュンチュン→心拍数多いので大学は不登校・・・・。更にPC用のシュミレーションゲームを手にして、朝までプレイ→鳥のチュンチュン→心拍数多くなるので出社拒否・・・。うおっ、これが世に言う、ひきこもりですな。
地図帳読んでいた頃は、まだ、良かったですね・・。なんか、親も、ひょっとしたら勉強になるんじゃ・・・という勘違いがあったかと思うので、あんま注意されなかった。
地図帳でもゲームでもギャンブルでも、（恐らく麻薬なんかでも）、なんか、嵌るものがあると、多分、変な脳汁がドバドバ出て、寝ることも忘れて、でも感覚がメッチャ研ぎ澄まされて、朝の鳥のさえずりが、凄く爽やかに耳に残る、みたいなことになるんすよね。・・・よく科学的な背景は分かりませんが。
まあ「オタク」になり過ぎると、社会人として生きにくくなる、と言われているのは、朝の鳥のさえずりが、寝起きに聞こえるのではなく、脳汁ドバドバ状態で聞いているからですね。速攻、社会不適合者になる訳っす。「オタク」の方なら分かりますよね？
松島 勝人
関連資料：
2021 クールジャパンマーケット／オタク市場の徹底研究
https://www.yano.co.jp/market_reports/C63111100
関連リンク：
さいとう・プロダクション公式サイト
https://www.saito-pro.co.jp/
家庭の医学
http://shufunotomo.hondana.jp/book/b341770.html
大通り公園
https://www.sapporo.travel/spot/facility/odori_park/
さっぽろテレビ塔
http://www.tv-tower.co.jp/
