11月9日、Netflixで配信予定の実写版「ガンダム」のコンセプトアートが公開された。
ご存じ「機動戦士ガンダム」は、1979年4月より放送された日本を代表するロボットアニメである。放送当時は大きなヒットとはならなかったが、1980年7月から発売されているアニメ内に登場する「モビルスーツ」や「モビルアーマー」を模したプラモデル「ガンプラ」が大ヒットを飾った。以降、劇場版や続編アニメが継続してシリーズ化され、子供だけでなく大人も魅了する作品として40年以上にわたり多くのファンの人気を集めている。
機動戦士ガンダムの実写映画化プロジェクトは、2018年夏にロサンゼルスで開催された「AnimeExpo2018」で、アニメを制作する「サンライズ」とアメリカの映画会社「レジェンダリー・ピクチャーズ」によって共同発表された。2021年4月には世界配給をNetflixで、監督兼プロデューサーを「キングコング:髑髏島の巨神」のジョーダン・ヴォート=ロバーツが担当し、脚本はアメコミの賞であるアイズナー賞やハーヴェイ賞の受賞経験を多数持つブライアン・K・ヴォーンが手掛けることが発表されている。
冒頭のコンセプトアートは、「Netflix Festival Japan 2021」の海外作品ラインナップ紹介動画の中に登場し、炎に包まれる「ガンダム」の姿がお披露目されている。
機動戦士ガンダムは、IPを保有する「バンダイナムコグループ」にとって最有力アイテムの一つである。プラモデルや家庭用ゲーム、ネットワークコンテンツ、業務用ゲームなどを展開し、2021年3月期のIP別売上高は950億円(前期比121.6%)で「ドラゴンボール」に次ぐ規模となっている。
中でも「ガンプラ」は、今や国内のプラモデル市場を牽引するシリーズで、2020年5月には累計出荷数7億個を突破した。国内だけでなく海外での人気も高く、海外への出荷数は年々増加しており、2021年3月期は国内と海外の出荷構成比が約半分となっている。Netflixで配信される実写版「ガンダム」がヒットすればさらに「ガンプラ」人気も拡大するだろう。
Xビジネスでは、11月15日にXビジネスショートレポート「プラモデル(キャラクターモデル)市場の動向2021」を発刊した。
Xビジネスチームでは、先の9月28日にオタク市場16分野を調査・分析したマーケットレポート「クールジャパンマーケット/オタク市場の徹底研究2021」を発刊している。「ガンプラ」が含まれるプラモデル市場をはじめとする模型・ホビー関連分野は、新型コロナウイルス感染拡大で、自宅で過ごす時間が増えたことによる「巣ごもり需要」の影響により模型・ホビー商材が注目され、2020年度は軒並み拡大する結果となった。
Xビジネスショートレポートでは、16分野の一つ「プラモデル市場」の調査結果を再編集し、プラモデルの中の「キャラクターモデル」に絞って、業界(企業)とユーザーの両側面から市場の動向を解説している。
「キャラクターモデル」とは、映画やアニメ、漫画、ゲームなどの作品に登場する架空のロボット、メカニック、キャラクター等を象ったプラモデルである。代表的なキャラクターモデルが「ガンプラ」であるが、それ以外にも「宇宙戦艦ヤマト」「超時空要塞マクロス」「新世紀エヴァンゲリオン」など往年の人気ロボットアニメやSFアニメに登場するキャラクターが数多くある。近年は「フレームアームズ・ガール」をはじめとしたロボットと美少女を組み合わせたキャラクターモデルも人気が高まっており、子供から大人まで多岐にわたって楽しめるキャラクターモデルがキット化されている。
レポートの掲載内容の詳細については下記URLからご確認下さい。
片岡 一豊
関連資料:
プラモデル(キャラクターモデル)市場の動向2021
https://www.yano.co.jp/market_reports/R63200901
2021 クールジャパンマーケット/オタク市場の徹底研究
https://www.yano.co.jp/market_reports/C63111100
関連リンク:
Netflix Festival Japan 2021
https://youtu.be/A9K8yaohyC4