先日、知人と話した際にアニメの経済的な効果について痛感させられる出来事がありました。
この知人は定年退職後の第二の人生としてほぼ1人で日本の伝統工芸品などの海外輸出向けECサイトを運営する事業を行っており、アニメやマンガなどのサブカルチャーにはあまり詳しくない60代の男性です。

最近の不思議なトレンドとして「3~4か月前から三味線が売れている」とのことで、
詳しく聞くと日本円にして1丁6万円前後の三味線が10丁前後、急に売れていったことを不思議がっていました。

筆者はここでふと閃いたのです。
もしかしたらこれも「鬼滅の刃」効果の一環ではないか、と。
というのも、三味線が売れ出した3~4か月前はアニメ2期である「遊郭編」の放送時期と被り、
同作の2話でメインキャラクターの我妻善逸が遊郭に潜入し、三味線をかき鳴らすシーンがあるためです。
このシーンの演奏には津軽三味線小山流の三代目、小山豊氏を起用し、一般視聴者のみならず音楽関係者からも大きな反響があるなど、海外の視聴者が三味線に興味を持つに十分な演出となっていました。
だからこそ、この影響を受けての三味線ニーズなのかもしれない、と。

実際にビジネスを左右する、アニメの力を感じた出来事でした。

土井輝美

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2021 クールジャパンマーケット/オタク市場の徹底研究
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