参議院選挙の投票日であった7/10(日)、東京の両国KFC Hall & Roomsにて、世界中で人気の高いボードゲームとして知られる「カタン(カタンの開拓者たち)」の公式大会「公式カタン大会(東日本大会)」が3年ぶりに開催された。
「カタン」は通常3~4人で対戦し、ポイントを稼いで無人島を開拓していくボードゲームゲームである。1995年にドイツで発売され、世界で累計約3,500万セットを販売している。累計売上では「モノポリー」に次ぐ世界2位の売上を誇る。
日本では同大会の主催者でもある株式会社ジーピーが2011年より国内販売を担っている。
「カタン」は世界中に多くのファンがいることから、2年に1度世界大会が開催されている。2020年はマルタで開催される予定だったが、コロナで2022年に延期され、代わりにゲームアプリ「Catan Universe」を使った「2021 デジタルカタン®世界選手権大会」が開催された。
日本でも世界大会に出場する日本代表を決める「カタン日本選手権」が開催されており、毎年1,500人以上が参加している。コロナ以降は開催が見送られていたが、3年ぶりに公式大会として、東京・両国で東日本大会が開催された。ただ、日本選手権の開催は今年も見送られている。
今回の東日本大会はコロナ禍によるイベントの開催制限に対応し、約150名での開催となったが、既定の2倍以上の応募があったとのこと。参加者は20~30代が中心で、男女比はおおよそ8:2、全体の約半数が初めて公式大会に出場した参加者だったようである。参加費は1,000円となっている。
大会形式は対戦相手を入れ替えながら午前2回、午後2回の計4回対戦し、総合ポイントで順位を決定する。「交渉」しながらポイントを稼ぐというゲームの特徴もあってか、初対面でも和気あいあいとコミュニケーションを楽しみながら対戦している様子が各テーブルで見られた。
最後となる4回目の対戦では、3回目までの対戦で獲得したポイント上位4名が優勝をかけ、2021年9月に発売した3D版のカタンで対戦した。
競技会場の併設スペースでは、「カタン」のスタンダード版のほか、「カタン3D版」「宇宙開拓版」など各種カタンやスタンダード版に追加して遊べる「拡張セット」が展示され、ジーピー製品の限定販売も行われた。
閉会式はジーピーの米川会長による大会総括と、上位3名の表彰式が行われた。優勝賞品は「カタン3D版(税抜37,000円)」、準優勝賞品は「カタン 宇宙開拓者版(税抜12,000円)」、3位は「カタン用トレーディングポスト(税込5,200円)」が贈られたほか、参加者の中から抽選で20名にジーピーで発売しているボードゲームやカードゲームなどの景品が配られた。
2週間後の7/24(日)には、大阪で西日本大会も開催される。約100名での開催となるが、こちらも既定以上の応募があったようである。
カタンほぼ未経験の筆者も大会会場の隅っこでジーピーの社員の方々に手ほどきを受けながら遊ばせていただいた。現在、ボードゲーム市場動向のレポート製作を進めているが、ビジネス面のリサーチ活動だけでなく、実際にボードゲームで遊び、ボードゲームの面白さや奥深さ、醍醐味などを体感して知ることの大切さを大いに感じた。
今大会3位となった参加者は、今回初めて公式大会に出場したとのこと。筆者もこれからカタンで遊びまくり、来年の公式大会にエントリーしてみようかしら・・と思った次第です。
片岡 一豊
関連資料:
アナログ(非電源系)ゲーム市場レポート2022 ~トレーディングカードゲーム市場編~
https://www.yano.co.jp/market_reports/R64200601
2021 クールジャパンマーケット/オタク市場の徹底研究
https://www.yano.co.jp/market_reports/C63111100
関連リンク:
ボードゲーム「CATAN(カタン)」日本語版公式サイト(株式会社ジーピー)
http://www.gp-inc.jp/boardgame_catan.html
株式会社ジーピー
http://www.gp-inc.jp/
日本カタン協会公式ページ
https://catan.jp/