皆さんはニコニコ動画の「ゲーム機大戦争」をご存知でしょうか。
 MIDORIKAWAおよび、その後継作者の手描き動画作品群で、ゲーム機の歴史をわかりやすく戦争形式で紹介しています。ゲーム機開発と営業戦略という切り口からゲーム機の栄枯盛衰を考察しており、大人になった今だからこそ楽しめるコンテンツの一つだと思っています。
(興味ある方はリンク先まで)

 動画では、「PCエンジン」や「ぴゅう太」など若者にはではなじみの薄い機種から、「セガサターン」、「ゲームボーイ」など懐かしのゲーム、「3DS」、「PSVita」など記憶に新しいゲーム機とメーカー各社の攻防が語られています。
 1995年任天堂から発売のVRゴーグル「バーチャルボーイ」など、時代を先取りしすぎた個性豊かなゲームの紹介が面白いのですが、この動画内では、ゲーム筐体のジンクスとして「黒いハードは負ける説」が囁かれており、筐体が黒であった「Atari」シリーズ、「PCエンジン」、「ピピンアットマーク」などの不発を指してのことのようですが、黒いハードが登場するだけで視聴者からの期待の(?)コメントが流れます。

 しかし、2022年末、またもや期待の「黒いハード」の発売が予告されています。ゲームプラットフォーム「Steam」を運営する米Valve Corporationから発売のポータブルゲーミングPC「Steam Deck」です。
 「Steam Deck」はSteamと連携してSteamのソフトで遊ぶことができ、「Nintendo Switch」より一回りほど大きいサイズながら今までゲーミングPCでしか遊べなかった高性能CPUが必須のゲームもプレイすることができる点が特徴です。

 国内では家庭用ゲーム機が普及していることからゲーミングPCが必要になる場面が少なかったため、ゲーミングPCの普及はいまひとつと言われています。しかし、コロナ渦の巣ごもりの影響でゲームファンが増え、日本のSteam市場の成長率は世界トップレベルとなったこと、元来他国よりも家庭用ゲーム機は購入されやすい国民性であることから、このタイミングでゲーミングPCよりも安いゲーム筐体が発売されたら、「Steam Deck」は「黒いハード」ジンクスを回避することができるのではないかと期待しています。

今後の動向にも注目していきたいです。