一昨年前、Facebookが「meta」に改名してから何かとバズワード化しているメタバース。筆者は今までは「Second Life」みたいなものだろうと思って一過性のブームだろうと見過ごしていました。
そんな中、VTuber調査の勉強のためにバーチャル美少女ねむさん著の『メタバース進化論 ――仮想現実の荒野に芽吹く「解放」と「創造」の新世界』を読み、認識が一変しました。
本書によると、リアルと連動した高精度3Dの世界で美少女や獣人のアバターを用いることで、自己認識までもが美少女や獣人になりきることができるというのです。各々が理想のアバターになりきるメタバース世界では、可愛い振舞いや美少女同士のパーソナルスペースの近い人間関係性を構築するなど、リアル世界の自分とは異なる人生を送っているとのことでした。
では、そんなメタバース世界に移住したくなっちゃったら、何をしたらいいの?と悩んだ筆者は情報収集を始めました。
まず、「メタバース」というサービスはありません。
「あつまれどうぶつの森」(日・任天堂)など、メタバース的なゲームもありますが、アバターを自分と同一視するような体験ができる代表的なサービスとしては、「VRchat」(米・VRChat Inc.)や「NeosVR」(チェコ・Solirax)やcluster(日・クラスター株式会社)などがあります。
それぞれのサービスごとに必要なPCスペックがあるのですが、いずれも高度な3D処理が必要で、高スペックのグラフィックボードが必要であることから、一定スペック以上の「ゲーミングPC」(お値段25万円前後~)が必要とのことです。
と、ここまではざっと調べればわかることなので、あとは秋葉原のPC専門店へ。運よく「VRChat」で第二の人生を楽しんでいる販売員さんに出会うことができました。流石アキバ。
そこで、まずは何を買えばいいかを聞いたところ、率直な回答としては「Meta Quest 2」と「酔い止め薬」だそうです。
曰く、メタバースは合う合わないがあるので少し体験してみた方がよく、その段階でゲーミングPC(お値段25万円前後~)を購入するのはリスキーであるとのこと。逆に、「Meta Quest 2」などのヘッドセット(お値段5万円程度~)は没入感を得るのにほぼマストで、「Meta Quest 2」であればゲーミングPCなしで「VRChat」の体験版を遊ぶことができるとのことでした。
また、慣れれば改善するものの、ヘッドセットを被るとほぼ必ず船酔いに似た吐き気を感じることがあるそうなので、酔い止め薬は箱買いした方がいいとのこと。
筆者は「Meta Quest 2」と酔い止め薬を購入し(自腹)、家路についたのでした。
次回、VRchatの様子をレポート。
ライター:土井輝美
関連資料:
2023年 VTuber市場の徹底研究 ~消費者調査編~
https://www.yano.co.jp/market_reports/C64123700
関連リンク:
メタバース進化論 ――仮想現実の荒野に芽吹く「解放」と「創造」の新世界
https://gihyo.jp/book/2022/978-4-297-12755-8