矢野経済研究所の調査によれば、2023年度の占い市場(※)の市場規模は、997億円となった。そのうちの、およそ40%が「霊術」による売上によることが判明した。占いサービスで人気のある占術は、長い歴史を持つ四柱推命、姓名判断、易、タロット、手相等といった、「命術」「卜術」「相術」といった類のものであり、それらは現在でも主流の占いサービスではあるが、霊媒、霊視、超常現象等を用いたいわゆる「霊術」は、占いサービスの単価が高く、かつリピーターも多いことから、市場規模の40%を占める程の大きな地位を占めている。占いサービスのユーザーは、主に30~50代の女性で、「霊術」に嵌っている人がそれなりに存在していることが分かる。(尚、ここで述べている霊術はあくまで、エンタメとしての占いであり、違法な霊感商法として提供されているものではない)

占い市場は、「占いの館」のような、店舗型のサービスから、Web上で占い師とマッチングされるサービスまで、形態のバリエーションが増えており、不安要素の多い世相を反映して、市場は緩やかに拡大してゆくものと見ら、今後も注目される市場である。

(※)対面、電話、メール・チャット、マッチングサービス、Web・アプリ、メディアサービスを含む。末端小売市場ベース。