2024年10月現在、少子化がどんどん進行するにつれて、あらゆる場面で、社会保障の問題や、経済の衰退の問題が議論されている。これに加えて未婚率も今後増えゆくので、総人口が減少するとともに、生活、消費、娯楽等、あらゆるシーンにおいて「1人きり」で行動する人の率が着実に拡大してゆくことが予想される。

矢野経済研究所の調査によれば、2019年度において、外食の「おひとりさま」利用率は37.4%、同様に、旅行では18.0%、ホテル利用は35.4%、カラオケ利用は11.1%、賃貸住宅では53.0%等となっているが、今後、それぞれのひとりでの利用率は急速に高まるものと見られ、2030年度には、おひとりさま利用率は、外食では、50%、旅行は30%、ホテル50%、カラオケ20%、賃貸住宅70%となるものと予測している。

レストランでは、レイアウトがひとり席が中心となり、スマホ片手に長時間ゆっくり過ごす人が、目立つようになる。(テレビ東京の人気TV番組「孤独のグルメ」が、当たり前の世界になる)。旅行も一人旅が当たりまえ、賃貸住宅では、老若男女ともに1人暮らしが大部分となる時代となる。

こどもを増やすために、政府が金を配って、結婚しろ、産めよ増やせよ、といったところで、恐らく、少子化に歯止めは効かず、もはや手遅れ、と筆者はみている。日本は、今後、少子化対策から、1人で如何に楽しく、安全に過ごせる社会にするか、という視点で、行政、民間のサービスの拡充に舵を切らねば、最も高齢化が進む国で、もっとも孤独化が深刻化する国になってしまうだろう。怖っ。

 

 

関連資料:

2024 クールジャパンマーケット/オタク市場の徹底研究 ~消費者調査編~
https://www.yano.co.jp/market_reports/C66108200

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