政治の世界を見ると、経済、外交の次くらいに議論されるのが少子化問題ではないだろうか。特に、地方自治体では、不妊治療の無償化、若者の出会い・結婚のサポート、出産費用の免除、保育の無償化等が進められているが、もはや、如何なる手段を講じようとも、少子化を止められない状態になっている。2024年の出生数は70万人を切ってしまうことが確実だ。(2024年11月現在の見立て)。そうすると、現在は少子化の問題で覆い隠されているが、更に更に深刻な問題である「孤独化」が数年以内に前面に出てくると筆者は予測する。
少子化の抑止はもはや諦めモードになる一方、子どもを持つ家庭が減り、学校という地域を支えるコミュニティーが弱体化、若者が減ることで街の活気が薄れ、更に、宗教、近所付き合い等、孤独を防ぐ社会の装置が機能しなくなる。
「孤独」というのは、経済にもダメージを与える。矢野経済研究所が2023年3月に実施した調査では、年収を低くする要素として最も相関性の高かった要素は「孤独」であり、孤独を感じる人は、そうでない人と比べて平均年収が平均131.8万円の差があった。(孤独を感じてしまうと、社会参画が億劫になり、労働意欲・出世意欲が欠け、収入が下がり、ひいては消費にも消極的になるのである)。政府は、間もなく、抜本的な少子化対策はToo Lateとして、これ以上の対策はとれなくなり、その予算を「孤独化対策」に振り向けざるを得なくなる。
孤独化対策庁(省)が設立されるのも、近いのでは??
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関連資料:
2023年春 不安の正体 消費マインド徹底調査研究 ~何故、コロナ前の消費水準に戻らないのか?~
https://www.yano.co.jp/market_reports/C65100600
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