不定期連載エッセイ:

深夜のサイゼリヤにて -おひとりさまドリンクバー記-(1)
深夜のサイゼリヤにて -おひとりさまドリンクバー記-(2)
深夜のサイゼリヤにて -おひとりさまドリンクバー記-(3) 
深夜のサイゼリヤにて -おひとりさまドリンクバー記-(4)

私は真夜中、おひとりさまでファミレス(特にサイゼリヤ)に行くことが多いのだが、まあ、基本は、ドリングバーしながら、考え事や勉強することがメインのスタイルである。

しかし、極、極、たまにではあるが、酔いつぶれに行く時がある。

まあ、そりゃあ、ひとりで飲みたくなる日もあるでしょーよ、中年サラリーマンなら。で、よくドラマとかで、屋台のおでん屋でひとり酒のんで、酔いつぶれる中年オヤジのシーン出てくるけど・・。おい、おい、どこに屋台のおでん屋なんてあるんだよ!(私は、屋台のおでん屋なぞ、観光地以外では、生涯見たことがない。)

くうっ、今日はイヤなことがあった、つらいな、よし、飲むか。家に帰っても、余計にイヤなことがあるかもしれない・・。よし、どこかで飲むぞ・・。

さて、そこで、屋台のおでん屋とか、小さなバーとか、カウンターしかない小料理屋とか・・で飲むのが「ひとり酒」のイメージなんでしょうが・・。おいおい、それ「ひとり」じゃないよ。カウンターの向こうには、頑固な店主とか、人生経験豊富なおかみさんとかマダムとかいるんでしょ?その人の前で飲むの?緊張しない?そもそも、会話しながら飲むの??「ひとり酒」じゃないよ・・それ。

だいたい、私はビビりなので、人生経験豊富そうな人(特に小さな飲み屋を切り盛りしてそうな人)にビビる・・ので関わりたくない。なんか、叱られそうだし、適当な会話しても、なんか色々なこと見破りそうだし・・。だから、ひとりで、そんな小さな飲み屋に入る気は全く起こらないし、そんなところで、飲んだところで、わざわざお金を払ってストレスを感じに行く所業に過ぎない。増してやキャバクラなんかもそう。なんで、全く知らん女と金払って会話すんの?

話がそれたが、誰とも会話せず、かつ、人生経験豊富な店主がおらず、酔いつぶれても、他人にそんなに迷惑をかけない場所・・・つまり、人目を気にせずトコトン飲んで憂さを晴らせる最適な場所・・・・は、間違いなく深夜のファミレスである。(特にサイゼ)。ここのマグナムサイズのワインは1.5リットルある。これ、1人で飲むのは・・・私にはNear致死量なので、私はデカンタ(500mℓ)を2つ・・・、で、終盤、そうとう潰れる。イヤなこと忘れられる。

これが、ファミレスでなく、ラーメンとか餃子系の「ちょい飲み」コンセプトのチェーン店だと、ベテランの酔っぱらいさん(世捨て人風/キツイ現場系業務風)がゴロゴロ居て(サワーとかガブ飲み、たまに「ウーウー」唸ってたり、怒鳴ってたり、あろうことか、話しかけてきたり・・)、とてもではないが、その環境でビビりの私は、ひとり飲みなぞ、出来ない。

サイゼリヤのように「ワイン」を出すところでは、世捨て人系のベテラン酔っぱらいは少ないので助かる。

むしろ、一般の主婦?のような妙齢の婦人が、深夜、何があったか知りませんが、マグナムサイズのワインをガブガブ、ひとり飲みしているケースによく出くわす。その隣の席で、私が、デカンタをチビリチビリ・・。

で、それぞれ、酔いつぶれますが、会話は当然無し。それぞれ、同じ方向(窓?)を見て、ひたすら、ワインを無言で飲む、飲む、飲む・・。男女の会話は無く、ただ、「おひとりさま」が、それぞれ飲む、飲む、飲む・・。これ、窓の外から店内見たら、シュールかも・・。


ドラマの脚本家さん。中年のサラリーマンが、ひとり飲みで憂さ晴らすのは、屋台のおでん屋や小料理屋じゃないですよ!ファミレスに設定変えて!

(松島 勝人)


関連資料:
おひとりさま市場総覧 2019
https://www.yano.co.jp/market_reports/C6012390

関連リンク:
独りとひとりは違うのです -おひとりさま市場総覧 2019-
https://xbusiness.jp/xbusiness/solobusiness-2019

サイゼリヤ
https://www.saizeriya.co.jp/